シベリア鉄道の日本延伸は本当?「あれはプーチンの落語です」

 

――JR北海道といえば、昨年末に留萌本線の留萌~増毛間が実際に廃止されたほか、多くの路線の廃止が検討されていますが、日本の鉄道も今後は「滅びの時代」となっていくのでしょうか。

冷泉:留萌~増毛間に関しては、仕方ないですよね。これといった産業もないし、客も1日20人とかの世界になっていたので。

ただ、宗谷本線の稚内側の一部を廃止するっていうのは、どうかと思います。安全保障上の問題もありますし、国の軸となる路線ですから。それに大災害が起きた際の輸送ルートとして、道路よりも鉄道のほうが簡単なんですよね。そういうことも含めて明治以来、日本の最北端まで鉄道を通してきたわけなんですから、それを止めてしまうのは、相当にマズいことだと思います。

どんな過疎路線も廃止やむなしというわけじゃなくて、それは路線によるんですよね。防災や安全保障、それに将来計画なども勘案して、絶対に残さないといけない路線というものはある。ただ、それ以外の枝線に関しては、利用者がとことんまで減っちゃったら、流石にどうしようもないですよ。なぜなら、鉄道って固定費ですから。路線を一本維持するだけでも、ものすごくお金がかかるんですよ。

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本州でも中国地方の三江線が廃止になることが決まりましたけど、あれも利用者がものすごく減ってましたからね。JR西日本としても苦渋の決断だったと思いますが、仕方がないのかなって思います。ただ、守んないといけない路線っていうのは絶対にあって、北海道で言えば宗谷本線以外にも石北線・花咲線・釧網線これらは絶対に廃止させちゃいけないというのが、私の持論ですね。

そもそも北海道の場合、降雪の影響で鉄道以外の交通手段が全く機能しなくなるってことが、頻繁にあるわけですよ。先日だって新千歳空港が大雪に見舞われて、欠航が相次いだことがありましたけど、みんな新幹線に乗って東京に帰ったわけでしょ。まぁ北海道新幹線も、そのために作ったようなものですからね。そういう北海道の特殊性を考えると、鉄道が存在する意味って十分にあると思います。

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