片付けの手間や油の消費量を考えるとハードルがあがってしまう揚げ物料理。ついついスーパーなどのお惣菜に頼りがちになってしまいますよね。とは言えお酒のアテには最高だし、手軽に作れたら…という方、必見です。今回の無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』で現役板前の著者・gatugatu佐藤さんが紹介しているのは、油をほとんど使わずフライパンで「焼いて」作る揚げ出し豆腐。一味違った「焼き」出し豆腐をレパートリーに加えるチャンスですよ。
胡麻香る! 「焼き」出し豆腐
gatugatu佐藤です。今回は、「フライパンでできる、揚げだし豆腐」を伝授します。「揚げ物を作る」となると億劫になることもあると思います。「片づけが面倒」「たくさん使う油がもったいない」、これが嫌だからと手が出ない場合も。なので、できれば「揚げる」以外の調理法で作る料理がいいですよね。ただ……料理のレパートリーの幅は一気に狭まくなります。ただ「揚げて」食べるだけでなく、
- 焚いてから揚げる
- 揚げて煮る
- 揚げて出しに浸け込む
- 揚げて餡をかける
- 揚げて出汁をかける
など、たくさんの応用調理法が使えないので、できるはずの料理が「できない」。料理の選択肢が格段に減ります。「いつも同じ料理」になる……、料理が楽しめない……。「揚げる」から美味しくなったり、「揚げる」から栄養がしっかり摂れる食材もたくさんあるので、「揚げる」を避けることは大きなデメリットになります。これは、頭の隅っこにでも記憶させておいて欲しいです。
その上で……おすすめの酒のアテがあります。「胡麻香る! 焼き出し豆腐」。油で揚げた豆腐に出汁をかけて食べる「揚げ出し豆腐」は分かりますよね? あれを揚げずに「焼く」。フライパンでちょい多めの胡麻油を入れて焼いて出汁をかけます。大量の油を必要としません。フライパンだけ&小さじ1杯の油だけ。10分もあれば作れる料理です。胡麻油の香りが豆腐に香ばしさを与え、出しと薬味を合わせながら食べると最高に旨いです。「揚げ」出し豆腐とまた違った出し豆腐を味わえます。
これは、私が若いときに勉強のためいろんな居酒屋を食べ歩きしてまわっている時に出会った料理です。素直に「あっそっか! 焼くだけでもいいのか」と思いました。その店は「出し」の味がイマイチだったので、今回は私が美味しくアレンジした「出し」で伝授したいと思います。レシピみて下さい!
レシピ
【材料】
もめん豆腐……1/2丁くらい(150g)
大根おろし、おろし生姜、刻みネギ……各少量
胡麻油……小さじ1杯
《6:1:1旨出し》
(出し6:みりん1:濃口しょう油1の割合)
水……大さじ3杯(45cc)
みりん……大さじ1/2杯
濃口しょう油……大さじ1/2杯
カツオ節(クズ)……少々
(袋の底に溜まる粉状のカツオ節)
※カツオ節を入れるので「出汁の素」は無し
1.もめん豆腐は4等分に切ります。
2.キッチンペーパーなどで水気を取っておきます。
挟んで潰れない程度におさえる(搾る)。
3.フライパン(できれば小さい)を強火で30秒熱し、胡麻油を入れ広げます。
弱火のちょっと強めにして、豆腐を入れ焼きます。
4.上面、下面を各1分づつ焼きます。
5.豆腐を焼いている間に《6:1:1旨出し》を作ります。
鍋に水、調味料を合わせ中火にかけます。沸いてきたらカツオ節(クズ)を加え、沸騰したら火を止めます。
6.豆腐は上面、下面をしっかり焼いおけば熱は通ります。
他の面はキツネ色が付く程度に焼けばOK
7.器に盛り付け、(5.)の出汁を横から注ぎ入れます。
豆腐の上からかけると見た目が悪くなるので。大根おろし、おろし生姜、刻みネギをのせて完成です!
次回の買い物に「もめん豆腐」を加えて下さい。で、揚げない焼くだけの「焼き出し豆腐」を作ってみて下さい!