日本の美術館に行くのがトレンド
中国アパレルは、店舗や商品ばかりを見ているわけではない。最近は、日本にリサーチに来ると美術館に行くのが流行っている。特に、六本木ヒルズの森美術館は人気だという。中国アパレル業界では、「あなた、アパレルなのに、美術館に行かないの」という会話が増えているとか。
こうした現象は、中国アパレルがコピー商品から脱皮して、オリジナルブランド展開を行う予兆でもある。
したがって、日本人デザイナーが用心深く、中国アパレルとの連携を拒否していると、近い将来、中国人、台湾人、韓国人のデザイナーが中国アパレル市場で活躍することになるだろう。
今後、2~3年のうちに日本人デザイナーがアジアで活躍するようになれば、日本のクリエーションも新たな時代を迎えるだろう。
国内市場に留まっていれば、これまで通りマニアックなブランドとして細々と活動していくことになるだろう。もちろん、その道を選ぶのが悪いわけではない。むしろ、マネジメントする人間のデザイナービジネスのビジョンが問われていると言えよう。
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