なぜ不動産のプロは「ペアローン」や収入合算を勧めないのか?

 

まとめ

個人的な見解としては、単独ローンで買えない不動産は、その人が買うべき不動産ではないと考えています。もちろん、「生活費も半分ずつだから家も半分ずつね」というスタンスの元、ペアローンをあえて組む人もいれば、「個人事業主で妻を連帯保証に入れなければならない」などやむにやまれる事情で収入合算を選ばざるを得ない人もいるでしょう。全てのケースで避けるべきというわけではありません。

しかし、よりよい物件、単独では買い切れない金額の不動産購入をするために、ペアローン・収入合算を利用することはお勧めしません。どうしても欲しい物件なのかもしれませんが、単独で融資が下りないということは、そもそも身の丈に合っていない物件ともいえます。

不動産仲介業者の仕事は、「欲しいと思ってる物件を買ってもらうこと」です。買ってもらうために、ペアローンや収入合算を提案してくるかもしれません。その物件を欲しいと願う人からすると、購入できる方法を模索してくれる仲介業者の姿は頼もしく映るかもしれません。しかし、不動産会社にとって、買ってもらうまでが仕事であり、購入後の返済生活がどうなるかに興味はありません

結局は自身でペアローンや収入合算についての知識やリスクを学び判断しなければならないのです。

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『「教養」としての不動産取引』

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