強すぎる女帝。なぜ、メルケル首相は12年もトップに立てるのか?

kitano20170928
 

衆議院が解散され様々な動きが加速する我が国ですが、先ごろ総選挙が行われたドイツではメルケル政権が4期目を迎えることが決定しました。メルケル首相の強さの秘密はどこにあるのでしょうか。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係研究者の北野幸伯さんが様々な側面から分析・解説しています。

安倍さんに教えたい、メルケル首相「強さの秘密」

ドイツで9月24日、総選挙が実施されました。結果は???

独総選挙、メルケル首相4期目へ 国家主義政党が議席獲得

BBC News9/25(月)11:58配信

 

ドイツで24日、総選挙が実施され、アンゲラ・メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党となるのが確実な情勢となった。これによりメルケル首相は政権4期目に入る見通し。

すごいですね~、メルケルさん。4期目です。2005年からずっと首相をされています。この人ほど、評価のわかれる人もいないですね。人気はありますが、批判も多い。

フランスの人口学者で、「予言者」と呼ばれるエマニュエル・トッドさん。今のEUは「ドイツ帝国だ!」と批判しています。佐藤優さんは「CIAからすると、メルケルは、共産主義者で、『加入戦術』をやっているようにも見える」と書いています(『大世界史~現代を生きぬく最強の教科書』p122)。

私は2015年、メルケルさんが100万人の難民を受け入れたとき、「こりゃ、ダメだ」と思った(トランプさんも、同じように考えたそうです)。というのは、難民の中には、ISメンバーが大量に含まれている。実際、欧州でISテロが頻発している。

今回の選挙では、「反移民、反難民」を掲げる「ドイツのための選択肢」(AfD)が第3党になりました。それでも、「メルケルもうダメじゃん」にはほど遠いですね。なんといっても、4期目に入るのですから。

今回は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事を基に、「メルケル強さの秘密」を考えてみましょう。

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