いじめ自殺を年間3件と報告、実態とかけ離れすぎた内閣府データ

 

内閣府自殺対策推進室「平成26年中における自殺の状況」資料によると、小中高生の自殺原因の1位は「学校問題」です。ただ、この自殺の原因である「学校問題」の具体的内容としては、「入試の悩み」、「進路に関する悩み」、「学業不振」、「いじめ以外での学友との不和」などが大勢を占めています。「いじめ」も「学校問題」の中に分類されていますが、いじめ原因の自殺は小中高合わせて1年に3件だけです。

平成26年には、1月に山形県で女子中学生、長崎県で男子中学生が、2月には広島県で男子高校生が、7月には青森県で女子高校生が、8月には愛知県で女子中学生が、いじめを苦に自殺したと報道され、そのほか未遂事件も多数報道されています。このように、いじめ自殺が1年に3件だけというのは、実態とはかけ離れていると考えるべきです。

また、資料には、自殺原因として「学校問題」の他に「孤独感」、「うつ病」、「統合失調症」等が挙げられています。私たちは、いじめ相談を受ける中で、うつ統合失調症発症してしまった子を数多く見てきました。ここまで追い込まれてしまった子供たちの中には「いじめ」が関係している子もかなり多いはずなのです。

子供たちの「自殺」と「いじめ」は深い関係にあります。「いじめ」防止「いじめ」解決に取り組むことで、子供の自殺は必ず減ると信じております。私たちは今後もいじめの防止、いじめの解決に向けて、活動を続けてまいります。お子さんがいじめられたら、すぐにご遠慮なくご相談いただければと存じます。今後とも皆様のご協力をたまわれば幸いです。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井妙子

image by:Shutterstock

 

いじめから子供を守ろう!ネットワーク
「いじめ」と学校の「いじめ隠ぺい」から、子供たちを救うための、父母によるネットワークです。いじめの実態やいじめ発見法、いじめ撃退法、学校との交渉法、いじめ相談などを掲載します。
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