体型を綺麗に見せるためには「細身パンツ」がマスト、その論理的理由
さて「下半身から揃えなければいけない」ということが理解できたら、もう少しだけ深掘りしてみましょう。何故最初に選ぶべきは黒の「細身」パンツなのか。太いとダメなの?何故細身だと良いのか?
人間の体型を綺麗に見せるためには「3つの基本シルエット」があるのです。
Aライン(上半身が細く、下半身が太い)
Iライン(上半身が細く、下半身も細い)
Yライン(上半身が太く、下半身が細い)
以上の3種類です。この3つを可能な限りメリハリをつけて実践することで体型は綺麗に見えます。
ではこの3つが何故綺麗に見えるのか?
まず「Iライン」は基本的に体型にそれほどコンプレックスを感じていない標準体型の方がすべきシルエットです。スーツと同様に上下細身を作ってあげるとスラリと縦のラインが強調されて身長も高く感じさせてくれます。痩せ型でスマートな方はこのスタイルを実践すると良いでしょう。
次に「Yライン」「Aライン」は上半身or下半身のいずれかをゆったりサイズで隠すシルエットです。Yラインはこんな感じ・・・
長い着丈、大きなサイズのコートなどで上半身をすっぽり隠してしまえば、中年体型の方でも外見からは分からなくなります。ここで下半身までゆったりサイズを選んでしまうと、確かに体型は隠れますがどうしても「ルーズ」「だらしない」印象になり子どもっぽい雰囲気になってしまいます。そこで下半身は細身にしてあげます。・・・すると難がある上半身はすっぽり隠れて見えなくなり、細身の下半身が「その人の体型」に感じさせることができるのです。例えばお腹が出ている人、肩が張っている人などはこのシルエットを作ってあげると良いでしょう。
Aラインはこの逆ですね・・・
上は細く下は太い。例えばスポーツ体型で足が太く細身が難しい人はこんなスタイルを実践すると良いでしょう。
「いやいや俺は上半身も太いし、下半身も太いんだけど。その場合はどうすりゃいいの?」
そんな方は無理なさらずに太いパンツに太いトップスを選びましょう。ただしパンツは「裾だけ細い」ものを選びましょう。
このパンツは決して細身ではありません。太もも周りやウエスト周りはかなりゆったりとしたサイズ感でスポーツ体型の方も楽チンです。しかし「先端が細く」なっているのがポイントです。こういったパンツを「テーパード(先に向かって細くなる、の意味)」パンツと言います。
パンツは実は「裾」が最も重要なポイント。二次元と違い三次元は視線が常に動いているもの。全てに視線が行き届くわけがなく、「目立つ箇所」が必ずあります。であるならば「目立つ箇所」が印象の要であるはずです。パンツにおいて目立つ箇所は先端である「裾部分」です。視線が止まる箇所である「裾」は最も目立つところ。「おしゃれは足元から」と言いますがホントなのですね。
たとえ太いパンツを選んだとしても「裾だけ細ければ」細身に感じさせることができるのです。
嘘?と思うかもしれませんが、ブーツカット、スキニー、ストレート・・・これらパンツのシルエットの種類はどこの形で決定されると思いますか?その答えは実は「膝から裾にかけての形」です。ウエストから膝まで全く同じ形でも、膝から裾にかけての形次第でパンツのシルエット名が変わってしまうほど「裾の力」は大きいものなのです。足回りにコンプレックスがある人は無理して「ムチムチ」にならなくて結構。太いパンツを履いて裾だけ細けりゃ問題ないのです。
またもっと言えば「裾をロールアップ」するだけでも印象は変わります。足首は体の中で最も細い三箇所「三首(手首・足首・首)」の一つです。この3つはくびれがある箇所であり、ここを露出することで細身の印象は際立ちます。手持ちのパンツが「テーパード」じゃなくても裾のロールアップで足首を見せるだけでも十分印象は細くなるのです。
・・・長々と語りましたが、ここで最初の問いに戻りましょう。
「何故細身パンツを選ぶべきなのか」。
それはA,I,Yの3シルエットをよく考えれば納得できるはずです。そうです3つのうち、なんと2つが細身のパンツを求めているのです。逆に太身のパンツを選んでしまうとトップスは細身を選ぶほかありません。体型を綺麗に見せるには「細身」のパンツを選ぶことが重要です。また細身のパンツさえ選んでしまえば、トップスが太ければYになり、トップスが細ければIになるわけですから、いずれにしても体型が整うこととなるのです。
だから「万能な細身パンツ」を最初にオススメしているわけです。これが「ボトムスはコーディネートの土台」と説明した理由にもなります。