これが旨い。なぜ、現役板前は枝豆をあえて「焼いてみる」のか?

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夏のビールのおともに大活躍してくれた枝豆ですが、秋に旬を迎えるものもあるって知ってましたか? 今回の無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』では著者の現役板前・gatugatu佐藤さんが、その「秋の枝豆」の美味しい食べ方を紹介してくださっています。

フライパンで簡単! 焼き枝豆

佐藤です。「秋の美味しい枝豆の食べ方」を伝授します。

夏に食べる一般的な「枝豆」も美味しいですが、秋にお目見えする枝豆」もあるのですね。9月下旬~10月中旬に収穫の枝豆。有名なのは、黒豆の枝豆ダダ茶豆いたや毛豆。これらは、通常の枝豆よりは若干高値ですが、その分旨いです。それぞれ独特の風味があり、加熱するとそれが強く感じられます。

「黒豆の枝豆」

そもそもの話しですが、枝豆とは、大豆類が完全に熟す前のものです。なので、種類がなんであれ「枝豆」となります。で、黒豆の枝豆はその名の通り、正月に食べる「黒豆の甘煮」の原材料になるもの。兵庫県の丹波地方で収穫される「丹波黒豆」は粒が大きくて有名ですね。熟して黒色になってから収穫して乾燥させたものが、みんなが知っている「黒豆」になるのだそうです。熟してない若いうちは、茹でると普通の枝豆の色と変らず青(緑)色です。私も、おせちには必ず丹波の黒豆を使います。粒が大きいとおせちに迫力が出ますからね。

「だだ茶豆」

これは、山形県庄内地方でとれる枝豆。なんて表現したらいいのか分からないのですが、独特のいい~香りがします。あの香りはクセになります……やはり「だだ茶豆」は、その土地で育ったものでないとあの香りは出ないみたいですね。一般的な枝豆より甘味が強いのも特徴です。ちなみに「だだちゃ」はお父さんの意味があるようです。私は、秋の会席の焼き物のあしらいとして付けることも多かったです。

「いたや毛豆」

これは、甘みが強く栗の風味がします。津軽平野で収穫される枝豆。鞘に濃い毛が生えているのが大きな特徴ですね。農薬なし・化学肥料なしのEM栽培で作れられたものが多く、安心できるブランド枝豆のひとつです(EM栽培は説明するとかなり長くなるので検索してください……)。私、これ扱ったことがないのでまた手に入れたいと思っています。

このような秋に収穫の枝豆は「ゆで枝豆」もいいのですが私はこの調理法をおすすめしたい。「焼く」。下ごしらえ後に、フライパンで焼くだけ。なので、簡単に作れます。少~し焦げ目を付けることで各枝豆独特の風味にプラスして香ばしさを加えることができます。一度やってみてほしいです。レシピをみて下さい。

レシピ

【材料】

  • 枝豆……200g
  • 塩……大さじ1杯くらい

 

1.枝豆は、一般的な枝豆と同じ「下ごしらえ」をします。

下ごしらえの方法は⇒こちら

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2.ここから、ゆで枝豆と方法が変ります。塩を洗い流し、水気をよく切ります。

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3.フライパン(できれば鉄製)を強火にかけ、枝豆を入れます。

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4.フライパンをゆすって全体に熱が通るようにしながら、表面の水気がなくなるまで強火で加熱します。

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5.水気が無くなったら、中火にします。

重ならないように全体に広げて焼きます(1つ1つがフライパンに触れようにします)。

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6.3~4分後、1つ1つ裏返し反対面も焼きます(反対面も同じ焼時間)。

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7.焦げ目が付くくらいに焼けたら出来上がり!

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分量外(小さじ2杯くらいの塩をふって豆に塩を付けながら食べて下さい。少し固めの仕上がりになっているのでやわらかめが好みの場合は、もう少し長く焼いたほうがいいと思います。黒豆の枝豆、ダダ茶豆など秋の枝豆を見つけたら是非作ってみて下さい。もちろん、普通の枝豆でもできますので、やってみて下さい。

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【著者】 佐藤 周生 【発行周期】 週3回発行(火・木・土)

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