「神」になりたい習近平が狙う、「台湾併合」という名の悪夢

 

野心家・習近平

習近平は、自分を「建国の父」毛沢東と並ぶ存在にした。ちなみに彼は、昔から野心家だったそうです。中国研究の大家・近藤大介先生によると、習近平が尊敬している人物が3人いる。一人目は、お父さんの習仲勲さん(元国務院副総理)。

二人目は、プーチンさん。なぜ習近平は、プーチンを尊敬しているのでしょう? 彼は、2000年に大統領になってから17年も「絶対権力者」であり続けている(08年~12年は、首相だったが)。習近平も、「プーチンのような絶対権力者になりたいな~」と思っていたので、尊敬しているのです。

三人目は、毛沢東。習近平は、毛の「文化大革命」時、ド田舎に飛ばされ、15~22歳まで重労働をさせられました。そんなひどい目にあいながら、毛沢東を崇拝しているとは…。

自国に災厄をもたらす「神様」

人が「神になる」というと、いろいろ意味があります。たとえば、「あの人は、神様のような人だ」と言えば、いい意味でしょう。いつもニコニコしていて、エゴがない。人が困っていたら、助けずにはいられない。

他にも、「一つのことを極めた人」という意味もあります。たとえば、「イチローは野球神だ!」と言えば、「野球をとことん極めた人」という意味。「金儲けの神様」「投資の神様」「料理の神様」「釣りの神様」「将棋の神様」など、日本では、あらゆる分野に神様がいます。

最後の意味は、「絶対権力者」という意味。思い出されるのは、ドイツのヒトラー、ソ連のスターリン、中国の毛沢東、北朝鮮の金日成、など。彼らには、ある共通点があります。そう、自国民を大量虐殺」した。毛沢東に憧れる習近平ですが、今の時代に大量虐殺するとは思えません。しかし、「自分は神のごとき存在になろう!」と思うこと自体、「かなりヤバい!」と言えるでしょう。

考えてみてください。党規約に「習近平思想」が入る。これは、「彼自身が望んだから」としか考えられません。鄧小平が生きていれば、「バカなことを…」と嘆いたことでしょう。

習近平、厳しい2期目

毛沢東になりたい習近平。しかし、彼の二期目は非常に厳しいものになりそうです。昔からの読者さんは知っています。中国は今、「国家ライフサイクル」で、「成長期後期の末期」にある。2005年出版の「ボロボロになった覇権国家」以来、ずっと同じことを書き続けていますが、中国の成長期は、「2020年前後で終わるのです。その後は、日本で1990年に起こった、「成長期から成熟期への移行に伴う混乱」が待ち受けています。日本では、自民党の一党支配が崩れ、日本新党の細川さん、新生党の羽田さん、社会党の村山さんと、非自民の総理が続きました。

中国は、これからますます経済成長が鈍化し政治も不安定になっていくことでしょう(念のために書きますが、中国経済は2015、16年最悪でした。高橋洋一先生は、「15年はマイナス3%」とおっしゃっています。しかし、2017年は、かなり回復してきています。本題ではないので、詳細は省きますが)。

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