ところがこの記事を見た私を、ハンパではない既視感が襲います。
それが「モリカケ問題」。
いまも野党どもが国会で全力投球している騒動です。
森友騒動は財務省のいかさま的払い下げや、籠池泰典被告による詐欺的募金集めに補助金詐欺容疑など、数々の「疑惑」があがっていますが、ここまで野党が騒いだ本質は
「安倍首相および昭恵夫人の関与」
です。
そのロジックをひとことで言えばこんな感じ。
「怪しいと思われたらその疑った人物が納得するまで説明を尽くせ」
怪しいと思うかどうかは主観によります。そして「何もなかった」ことを証明するのは「悪魔の証明」と呼ばれる不可能なこと。
例えば本稿をお読みのあなたが「先月、よからぬ企みをしていただろ!」と追及されたとします。先月の何日か、その企みとは何かを説明されないまま、どう「釈明」ができるでしょうか。しかも「よからぬ」とだけで、具体的な違法行為が指摘されていなければ、
「上司の悪口を匿名でツイッターに投稿した」
でさえ、「よからぬ」に含まれる、とみることもできます。ちなみに上司が特定できるような悪口なら、名誉毀損に触れる恐れがあるのがご注意ください。
つまり、具体的な犯罪性、違法性、疑惑を提示せずに、説明せよと、野党や朝日新聞らがやっているのはこういうことです。
籠池泰典被告が、2万円の札束を返そうとして話題になった「安倍昭恵夫人からの寄付金」にしても、仮にそれが事実だとして、選挙区も異なれば、なにより貰ったではなく「あげたお金」のどこに罪がみつかるのか。
普通に日本語を理解できる人ならわかることを、国会議員と言論機関を自称する朝日新聞や、TBSが理解していない可能性が高いのです。
獣医学部の認可を巡るワーキンググループの議事録を素直に読めば、獣医学部の新設を不要とする論拠を示せなかったのは文科省で、その文科省が説明責任を加計学園に求めて喝破されたのが
「挙証責任がひっくり返っている」
です。
仮に国家戦略特区の認定において、加計学園理事長の加計孝太郎氏と安倍晋三首相の「友情」により、なにがしかの「忖度」があって、そこに「違法性」が確認できたなら、野党もマスコミも追及すべきですが、少なくとも獣医学部新設について、論理的に敗北しているのは文科省です。