学校を信用するな。悪質な、いじめの「隠蔽工作」を防ぐ方法

 

文科省は10月26日に、いじめ認知件数が32万3,808件、昨年から10万件近く増加したことを公表していますが、過去最多とはいえ、推定数からみるとあまりにも少ない数字です。生徒たちに「嘘をつくな」と教えている教員です。自ら自身が、脚下照顧(きゃっかしょうこ)し子供たちに向き合って欲しいものです。

この学校の中学生たちのように、正直にありのままの現状を報告する姿勢、「うそをつかない」、「表面だけ取り繕わない」という清々しさ、潔さを私たち大人は大切に守らなくてはならないものだと思うのです。また、この生徒たちを指導された先生方の内に、生徒の自主性を大切にし、大人の世界を押し付けない姿勢と共に、教師としてのあるべき姿を見たように思います。

反面、この正直な姿勢と真反対な学校の姿が先週、報道されました。2016年8月に起きた青森県東北町の中1男子の自殺事件。「いじめがなければもっと生きていた」とのメモを残しての自殺でした。亡くなる3ヶ月前、学校はいじめのアンケートを取っていたのですが、そのアンケートを学校が破棄していたという事実が、今年の11月30日に発覚したと報道されています。取材にたいして、町は、学校側は「確認して内容に問題がなかったので破棄した」などと説明したというのです。しかし、遺族によると、生徒は保護者に「どうやって書いたらいいか」とアンケートの記入について相談し、「いじめがあります」に印をし、具体的に「いすを蹴られたりからかわれたりすると記入したとのことです。

いじめ隠し」としか考えようがありません。私たちのところに届く相談の中にも、「アンケートを隠された」、「連絡帳が捨てられた」、「いじめの証拠として破かれた体操着を担任に預けたが、焼却された」などの証拠を握りつぶすような学校や教師による「隠蔽事件」に出くわすことがあります。この学校による隠蔽工作への対策を持っていることで、いじめがスムーズに解決すること数多くあります。

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