続けてなにかすること
「ギャル流行語大賞2017」3位は「スタレン」。LINEでスタンプを連続して送信する行為のこと。「スタンプ連打」の略ということでしょうか。メールで顔文字を連打して送るよりスタンプは簡単。スタンプにメッセージを託すというより記号とか音符みたいな感じで使うのが今どきの使い方なのかもしれません。
連続して何かを行うときに用いるのが「続けざま」という言葉です。「先ほどから続けざまにメールを送信して、すみません」のように使います。
「続けざま」は大和言葉として、同じ意味の「矢継ぎ早」「畳み掛ける」とともに過去に紹介しています。
● 連続して何度も < メールで使える大和言葉(2)> VOL.2576
続けて何かすることを「立て続け」とも言います。
- 昨日から立て続けに問い合わせの電話がありました
「続けざま」も「立て続け」も、短時間に同じ動作を繰り返し行うことを指します。
- 立て続けにメールが送られてきた
- 続けざまにメールが送られてきた
どちらを使っても同じ意味といえます。似た言葉に「引き続き」もありますが、こちらは、「時間」より「同じ動作」のほうに重点が置かれています。それ以前にしたことと同じこと、あるいはそれに関連することを続けるという意味合いで用います。
メールの結びでよく使うのが「それでは、引き続きよろしくお願いいたします」という言い回し。一緒に仕事をしている相手に引き続きやり取りすることをよろしくと伝えるときに用います。
好意の伝え方
「ギャル流行語大賞2017」2位は「だいしてる」。「大好き」と「愛してる」を掛け合わせた言葉として、SNSや日常会話で人気なのだそうです。「好き」を2倍にも3倍にも増量し、「愛している」を特盛りにしたくらいの感情ということかもしれません。
では、相手に好意を抱くことを「好き」とか「愛」ではない言葉で表現するとしたらどのような言葉が思い浮かぶでしょう。「心を寄せる」とか「慕う」が挙げられます。
- ひそかに心を寄せる人がいる。
- 以前からお慕い申しておりました。
のように使います。もう一つ、「憎からず」もあります。「彼女のことは憎からず思っています」と好きなのに、「憎くはない」と間接的に思いを示す言葉です。
直球勝負ではない、こうした言い回しは奥ゆかしいとも言えますが、どのくらい好きなのか、好意の分量や程度までは分かりません。
会えない相手ともSNSやメールでつながっているのが当たり前で、メッセージを読んでいるかいないかという動向さえチェックできてしまう現代では、感情も「見える化」することが求められ、相手の本心が分からずヤキモキする時間や距離は煩わしいだけなのかもしれません。
白か黒か、そしてその分量が問題だという計り方もありますが、好き嫌いという感情に関しては、あいまいなグレーも受け入れる「幅」がもう少しあってもいいと思うのですが、「だいしてる」を支持するギャルたちには一蹴されそうです。