「金正恩は韓国を倒す準備をしている」脱北兵士が決死の告白

kp20180119
 

年明け早々の北朝鮮によるアメリカを挑発する発言等により、今なお緊張状態が続く米朝関係。そんな中、北は韓国には急接近し、平昌(ピョンチャン)冬季五輪への参加も表明しました。しかしそこには裏の理由もあるようで…。無料メルマガ『キムチパワー』の韓国在住日本人著者が、脱北兵士(帰順兵士)のインタビューを詳しく紹介しています。

北朝鮮の現状(帰順兵士の証言)

2017年11月にメルマガでお送りしたオ・チョンソン兵士は現在も元気で治療と韓国への順応過程を営んでいるようだ。彼より「5か月先輩」の帰順兵士がいる。仮にA氏とする。20代前半の青年である。今回のメルマガは、このA氏のインタビュー記事(SBS)を読んでの要約と感想である。

北朝鮮軍の70%は帰順(南に亡命)を希望している

希望しながらなぜそれが実行できないのか。最初の恐怖は非武装地帯の地雷」だ。非武装地帯は「地雷畑」と呼ばれるほど地雷が多い。特に軍事境界線の北側に多くの地雷が埋設されているものと推定されている。A氏もこの地雷のため、何度も脱北を躊躇したという。

二番目の恐怖は、北朝鮮側に残っている家族に対する北朝鮮政権の報復だ。金正恩(キム・ジョンウン)政権が軍人の脱北の事実が民間に広がることを非常に警戒するため、たとえ兵士が亡命しても、その家族を公開的に処罰するものではないということだ。

最後の恐怖は、北朝鮮軍の「追跡班」に対する心配だ。北朝鮮軍の最前方監視警戒所で勤務に立つ「追跡班」の兵士らは、北朝鮮軍兵士の中でも身長が高く、訓練がよくできている精鋭兵士たちだ。脱北過程で同僚らに射殺されるかもしれないという不安が亡命しようと考えている北朝鮮兵士らの足を引っ張るのである。それにもかかわらず脱北は絶えず続いてきたという。

2013年からA氏が亡命した2017年6月13日まで、中部戦線で脱北を試みて命を失った北朝鮮軍人は計13人。A氏は、亡命を試みたが地雷を踏んで亡くなった兵士の死体を収拾したことがあるそうだが、その姿があまりにも悲惨でおどろおどろしいものだったと回想した。北朝鮮軍参謀部では、その日の事件・事故を常に兵士たちに伝播し、警告メッセージを与える。

「参謀部から伝える。今日は歩兵数軍団から脱走者が出た。乗り越えようとして捕まえられて死亡した。君らもまじめに勤務せよこうならないように

その話を聞いた瞬間、ぞっとします。どのように死んだんだろうか。「地雷を踏んで死んだ」と。

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