2020年に中国が台湾に侵攻か。欧州にも噂が伝わる習近平の悲願

 

最近、中国は台湾海峡の中間線付近の上空を通過する航空路「M503」の運用を台湾との協議なしに一方的に運用を開始しました。台湾は対話による解決を呼び掛けていますが、中国側はそれに応じず、中国東方航空とアモイ航空は航路の使用を続けています。台湾側は、これを不服として、2月の旧正月のために予定されていた中国側の民間航空機の増便を認めず、中国に赴任している台湾人が旧正月に台湾に帰れないという事態を招いています。

大陸2社の春節臨時便認めず 国民党は反発 一方的な航路運用巡り/台湾

この中国の一方的な航空路への侵入も、中国による台湾包囲網の一環としてのことでしょう。台湾は中国の挑発に乗ることなく冷静に対処していくべきです。

天下一国主義人類は皆兄弟」というのは、大昔からのチャイナドリームであり、チャイナドリームの原点です。つまり、「すべてを一つにする」のが「中華思想」です。西洋人は、この「中華思想」を「中華精神」または「cinocenthism」と呼び、自己中心自国中心と捉えています。

それは、「唯我独尊」、仏教用語では「我執」という言葉であり、絶対的自信を意味します。現代語では「全体主義」です。左のコミュニズムも右のファシズムも、昔ながらの中華全体主義に当てはめれば、あくまでも全体主義でしかありません。

「天下一国主義」という思想について、マックスウェーバーは「家産性国家」と呼び、思想史、精神史からも隣国の存在を許さない思想だと捉えていました。それが、チベット、ウイグル、南モンゴルなどの存在を許さないチャイナドリームです。

日本や台湾も例外ではなく、隣国として存在することを許さない中華思想は確かにあります。しかし、この「天下一国主義」の弱点は、中国のみの歴史、社会における法則とシステムであることです。

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