日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?

 

「遺伝子組み換え作物」に甘い日本の規制

自閉症はアメリカのデータだが、遺伝子組み換え作物の承認について最も規制が甘い国はこの日本となっている。その日本にはすでに「ミツバチの失踪問題」で脚光を浴びた「ネオニコチノイド農薬(殺虫剤)」がたくさん撒かれている。水に溶けやすいこの農薬が、川の上流部にも「松枯れ対策」として撒かれている。

ここでもう1つのデータを見たい。文科省の発表した「通級による指導を受けている児童生徒数の推移(公立小・中学校合計)」というものだ。

180225tanakayu_2-1

指導を必要とする児童数が2000年頃から増えていて、増えているのは「注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、自閉症、情緒障害」で、「難聴その他と言語障害」は増えていない。

また同時期のネオニコチノイド農薬の出荷量を「国立環境研究所」のデータから見てみよう。

180225tanakayu_3

どう思うだろうか。ネオニコチノイド農薬は持続性が高く、使われた農地にはしつこく数年は残る。これが脳の中の海馬や偏桃体に作用し、短期記憶を妨げ、集中力を失わせてうつ状態を生み出したり、乱暴に興奮させたりすることまでわかったところが今の時点だ。

私は相関関係があると思う。この状態の日本の食に、さらに遺伝子組み換えされたコメや小麦が入ったらどうなってしまうのか、というのが私の危惧だ。

やがて、食べ物がみな毒になる…

今はまだコメや小麦に遺伝子組み換え作物は使われていない。しかしコメは遺伝子組み換えのものが日本でも実験されていて、小麦は2020年頃には世界的に販売される見通しがある。

私は「主要農産物種子法の廃止」は、私たちの安全な食を、危険なものにする大きなきっかけとなると思う。特に子どもたちが壊されていくかもしれない時期に、このままにしていいのかと思う。

確かに今は親の対策によって、多少は被害を低減することができる。しかし気を配っている親ばかりではないし、生活に追われていれば考えるだけの余裕もない。そしてこれはこの先、扉が閉ざされるように選択の余地が失われていくのだ。

人々が選択できた時期は過去のことになり、食べ物はみな毒になる。今がその時代の変換点だと思うのだ。

print
いま読まれてます

  • 日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け