【書評】国旗・国歌法に反対の朝日新聞が甲子園で君が代を流す怪

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「能ある鷹は爪を隠す」と言いますが、エリートであっても学をひけらかす輩は多いようです。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんが取り上げているのは、元週刊朝日の編集長が各界の「学のあるバカ」を俎上に上げた一冊。著者が「バカ」という首相経験者の実名も明記されていますよ。

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川村二郎・著 ワック

川村二郎『学はあってもバカはバカ』を読んだ。著者は週刊朝日の編集長。素晴らしいタイトルだ! 日本では偏差値の高い大学を出ていると、それだけで「頭が良い」とか「エリート」とか言われるらしいが、「それは間違いです。学はあってもバカはバカです」と切り捨てたのは、女子校御三家のひとつ雙葉学園の女性教師で、著者がそれを拝借したものらしい。

彼女はエリート家庭の主が何かにつけて学をひけらかし屁理屈の多い口舌の徒であること実例を挙げて語り、本当にそういう人間の相手をすることにうんざりしているようすだった。養老孟司の『バカの壁』が出る10年も前の話だ。バカがはびこらないようにするには、偏差値の物差しをなくすことが第一歩だ。

「学はあってもバカはバカ」のわかりやすい見本は、東大法学部卒、司法試験にパス、検事から政界入りした才媛・山尾志桜里だろう。桜蔭から東大法学部、ハーバード大学に留学、経歴は非の打ち所がない「このハゲー!」豊田真由子もいる。ルーピー・鳩山も、東大工学部卒業、スタンフォード大学大学院工学部博士課程修了という経歴は素晴らしいお方だが、バカ中のバカでしょう。

著者が「学のあるバカ」として真っ先に浮かんだのは、「この人は自分を評論家だと思っているのではないか」と見える、E.T.顔の宮沢喜一だ。評論家然として動かない。日本経済の低迷期に、この総理は不良債権処理に税金の投入も決断できなかった。宮沢は朝日の政治部記者は例外なく東大法学部の出身と決めつけていて、初対面の記者には必ず「君は誰のゼミだったの?」と聞いた。

著者は朝日の左翼記者を何人か知っているが、常日頃からの言動からすると、彼らは確信犯ではなく、上の顔色や社内の空気を忖度し、処世の便宜上左翼のフリ左翼の仮面をかぶっているだけのような気がしてならないという。心底から左翼思想を信じているようには見えない。朝日では左翼の仮面をつけている方が何かと便利という打算があるのかもしれない。要するに底が浅い

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