経営を改善するには、お客様の本音と生の情報をつかむのが大事です。そういった情報をくみ上げられる会議をするにはどうしたらよいでしょうか。30年以上にわたる販促・営業企画の経験を活かして販促専門家として活躍中の前沢しんじさんは、今回の無料メルマガ『販促アイデアと経営活性化』の中で、劇的に会議を改善する方法を紹介。意外と簡単で、効果は絶大と語る2つの方法とは?
会議を劇的に改善するふたつの方法
その1・場所を変えて会議する
いつもと同じ景色を想像してみてください。そこは安泰の場所です。そこには「ホッ」とすることはあっても「ハッ」とすることはありません。
いつも同じ場所で同じメンバーで同じ議題で会議をする。そこではたぶんいつもと同じ会議が開かれ、先入観がもとになった話がほとんどでしょう。
人間の心はちょっとしたキッカケでかわるもの。いつもの会議室から外に出てみましょう。
前沢しんじが企画進行した会議では、各店の現場に出向いてミーティングしたり、貸し会場を活用したり、あるいは出張途上の車の中で会議したり、よく雰囲気を変えて行いました。もちろん出席者全員がフレッシュな気持ちになるとは限りませんが、確実にいつもと違う意見がでます。
インターネットサイトの「ほぼ日刊イトイ新聞」では以前、都内某所で8時間の「いつもは出来ない大ミーティングをたのしくやろう!」というテーマでやって上々の出来だったといいます。「ほんとうに大事なことは、こんなふうにしてしか語り合えないような気がする」と。
場所が変わると頭も変わるのです。
その2・現場立ち話会議
いわゆる「立ち話会議」です。立ち話しはホンネが出やすく、ナマの現状がその場で把握できます。
経営の数字をたたき出すものは決して上っ面の情報からではありません。お客様のホンネとナマの情報こそが売上げを作っていく元になります。フォーマルな会議では文語化された情報になりがちで、それは「真の情報」とはかなり離れています。
※ 以下既出ですが…
たとえば会議で、「○○君最近の○○○の動きはどう?」とたずねます。会議ですので彼は数字をあげて「えーっ、お手元の資料のようにここ1週間で昨年対比10%増となっています」。
よくできた答えのようですがこれを売り場で聞くとまた一味違った答えが期待できます。
「○○君最近の○○○の動きはどう?」
「はい、昨年より少しいい感じできてます。でもね社長、実は△△△△のほうが結構出てるんですよ」
「どうして?」
「テレビのCM、あれ利いてます。だからこうしてボリューム陳列してPOPつけて売り込んでるんです」
会議では親しみやすい言葉は使いにくい。その点立ち話しは同じ目線で話せます。特に現場では実際の商品、実際の陳列など、数字で説明しにくいこともひと目で分かります。
またフォーマルな会議には現場の最前線に立つパートさんは出席しませんから、その情報を店長が報告しても「また聞き」情報になり鮮度が落ちます。ならば現場に行って一番お客様に近い販売員に
「最近どう?」
「お客様の傾向は?」
「何売れてる?」
「困っていることは?」
「こうしたらいいのにっていうことない?」
とかを実際に聞くのです。会議室で管理職が考えている問題点や改善点とは違った意見が手に入るでしょう
【ポイント】すべての答えは現場にある。会議室にはない。
大事なこと
お客様のホンネとナマの情報こそが売上げを作っていく元になります。すべての答えは現場にあります。会議室にはありません。会議の改善は、経営の改善につながります。
いい会議してますか?
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