日本人の働きすぎへの反省から「働き方見直し」が叫ばれています。もちろん大切なことですが、勝負がかかった場面では、それこそ時間を惜しんで働かなければ敗れてしまうのもまた事実。無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、フューチャー株式会社を一流企業に育て上げた金丸恭文会長の経験談を通じ、ビジネスに求められる「中身とスピード」について考察しています。
「中身とスピード」が勝負です
時代をリードする変革者の一人と謳われる金丸恭文さんが、世の中に出るきっかけとなったエピソードが秀逸です。
いかに変革を続けるか 金丸恭文(フューチャー会長兼社長)×牛尾治朗(ウシオ電機会長)
牛尾 「金丸さんは、上場する前から大変活躍をされていたけれども、一躍その名が知られるようになったのは、やっぱりセブン-イレブンの情報システムを手掛けた時からでしょう」
金丸 「あれはロジック・システムズ・インターナショナルに在籍していた31歳の時でしたけれども、あの仕事をやり遂げていなければいまはないし、その前にTKCで16ビットパソコンの開発を手掛けていなければ、あの仕事はできていなかったと思います。
いま振り返ってみると、すべての道が繋がっていたことを実感します。
その頃は、せっかく手掛けていた16ビットのパソコンの能力を十分に活用してもらえる企業が少なかったんですが、先進的なシステムを導入しているセブン-イレブンならきっと扱ってもらえると考えました。
ただ、セブン-イレブンのシステムは大企業が担っていて、なかなか我われベンチャーには入り込む隙がなかったんです」
牛尾 「どうやって売り込んでいかれたのですか」
金丸 「中身とスピードです。キーマンは非常に厳しい名物役員の方で、どこの会社も手を焼いていたんですが、その人の懐に飛び込んでいきましてね。
普通は提案書を却下されたらつくり直すのに1週間くらいかかるものですが、私は3時間後に持っていくんです。
牛尾 「それはすごいですね」