3点目は、学校不信という問題です。本末転倒なルールの運用を行って、結果的に学校が子供の健康や生命を守ることすらできないのであれば、親子に対して学校不信というのを刷り込むことになります。
例えばですが、1960年代末に「学生運動を行なった高校生を、名指して教師が警察に売った」などという事件があり(東京の話です)、学校への猛烈な不信感として、その世代にトラウマを残しました。80年代には管理教育という「管理スキル欠如」を見せつけられた「校内暴力世代」が、学校不信という心情を抱えて成人しています。そして、今また、新しい世代に学校不信を抱えさせるというのでは、日本の教育は更に漂流することでしょう。
いずれにしても、一事が万事であり、今回の「水筒禁止校則」をめぐる迷走を踏まえて、学校現場における管理スキルを向上させ、校長教頭教員が、子どもたちに胸を張って「大人としての見本」を見せつつ、学校への信頼を引き寄せて行っていただきたいと思うのです。
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