親子で一緒に「国語辞典クイズ」、自然と語彙が増えていく
「国語辞典クイズ」も語彙を増やすにはいい。これは、適当に辞典を引いて、説明文だけを読み、言葉を当てさせるゲームだ。例えば、「太陽の出る方角」は、もちろん「東」だ。これは簡単だが、「日の出に向かって南側に当たるほう」はどうだろうか。正解は「右」。意外と難しかったのではないだろうか。それでは、「算数の式を解いて答えを出すこと」は? 正解は「計算」。
子どもの知っている言葉をクイズにして出すとおもしろい。親子で楽しみながらやって欲しい。ちなみに、これは小学生に多く利用されている『例解学習国語辞典』(小学館)からの出題である。
辞典は同じものを6年間使おうとしないで、低学年用と高学年用に分けた方がいい。低学年用はフリガナ付きで、わかりやすく解説してあり、親子で一緒に国語辞典クイズで遊ぶと、大人でも勉強になり、自然と語彙が増えていく。
ゲーム性のある「しりとり」や「なぞなぞ」も侮れない
「しりとり」や「なぞなぞ」も侮れない。ゲーム性があり、語彙を増やすにはいい遊びだ。しりとりで親が使った言葉を子どもがわからなければ、その場で国語辞典や言葉図鑑で調べよう。
辞典を引いてマーキングする習慣がついてくると、一種の征服欲が働き始める。辞典全部を征服したくなって、マンガや会話に出てきた言葉も調べるようになる。ゲーム攻略本や歴史・戦国ゲームなどに出てくる言葉も調べるようになる。旅行に行くときも辞典を持っていき、出会った言葉をどんどん引いてマーキングしよう。
愛用の辞典がだんだん宝物のようになっていき、それにつれて語彙力もアップしていく。
語彙力は急に身につくものではない。日々の生活の中で、楽しみながらじっくり身につけていってほしい。
(初出『親力養成講座』日経BP 2010年7月8日)
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