「労働新聞」に現れるホンネ
【毎日】は1面トップに3面の解説記事「クローズアップ」、8面国際面に記事と「ミニ論点」。見出しから。
1面
- 寧辺核施設廃棄に言及
- 南北共同宣言 米の対応が条件
3面
- 非核化 具体策乏しく
- 正恩氏、小出し戦術
- 米肯定的、交渉前進か
8面
- 南北、緊張緩和を推進
- 軍事衝突 歯止め合意
- 中国、米の出方注視
- 露歓迎 日米をけん制
uttiiの眼
各紙、似た傾向があり、1面の本記では比較的前向きな扱いで、解説になると問題が次々に出てくるという形。《毎日》も例に漏れず、1面見出しは「寧辺核施設廃棄に言及」と、寧辺について言い及んだこと自体を評価するかのような見出しになっているのに、3面になると、一転「非核化、具体策乏しく」、「小出し戦術」などと批判的な文言が目立っている。
《朝日》の「時時刻刻」に、金委員長が米国への不満をぶちまけ続けたと書かれていた。それに照応するように見える内容が、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」に書かれている。「労働新聞」は、その論評の中で「朝米協議が進まない責任は、全面的に米国にある」としていて、これを《毎日》は、「非核化の行動を先に求める米国に対し強い不満を表明している」と解している。北朝鮮の「小出し戦術」(既視感が拭えない…)を、米国が認めるのか認めないのか。認めない場合に、北朝鮮は「小出し戦術」を撤回するのか。この点に、非核化協議の進展如何がかかっているということだろう。