日本のトップ研究者がGoogleやAppleに奪われても不幸ではない理由

 

米国国内でも同じことが起こっており、旧態依然とした会社からはどんどんと優秀な人が抜け、GAFAで経験を積み、人的ネットワークを作り、その後は、自分で起業するという新しい形のアメリカン・ドリームが起こっているのです。

なので、今の現象を「日本 vs. GAFA」という対立軸で見るのではなく、「コンピュータやインターネットを上手に活用できる企業 vs. そうでない企業」という対立軸で見るのが正しいのです。

その上で、「なぜ日本にはGAFAのような企業が生まれないのか?」、「なぜ日本の大企業の経営者や起業経験もないサラリーマン経営者ばかりなのか?」という議論をすべきでなのです。

ちなみに、GAFAに日本のトップ研究者たちが働くことは、長期的には決してマイナスではありません。私がMicrosoftを辞めてから会社を作ったように、彼らが将来は起業家になる可能性は十分にあるからです。

もし、日本にGAFAに対抗する企業が生まれて欲しいのであれば、そんな人たちにとって、資金集めや人集めがしやすい環境を作ることが何よりも重要なのです。

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