ドラッカーと松下幸之助が教えてくれた、「経営者のありよう」

 

事業の2つの大義、一つは「顧客を幸せにすること」、もう一つは「顧客の幸せを通して『私たちが物心両面において幸せに』なること」です(私たちが「何をするのか」「何をすべきか」の概念が「ミッション」です)。

お金さえあれば「人以外の経営資源」を誰もが獲得することができます。しかし「人」は、明確な意思のもとにまた明確な「活動システム」のなかで育てて活用しなければ能力を発揮することはありません。

優良な中堅企業では「平凡な人」を「非凡な人」に育て上げて、その非凡な人を適所に配置して究極まで活用して成果を実現させています。それに対して大多数の企業は「最大の資産」である人への理解・認識がないがために、どれだけ錆びつかせ使い勝手の悪い「道具」にしてしまい「ロス」と「不条理」を発生させているか分かりません。

また「最も賢明な経営者」である「松下幸之助さん」の言葉を引用します。

すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば、必ずうまくいくし、とてつもなく大きな仕事ができるものだ。

部下に大いに働いてもらうコツの一つは、部下が働こうとするのを、邪魔しないようにするということだ。

そこでの経営者のあり様を考えますと、人から生まれる“知”と“熱”こそが企業に成果をもたらせて「存続と成長」を可能にせしめる「構成元素」なので、経営者に求められるのは「高い視点」からの“知”と“熱”でもって成果が実現されるように従業員が持つ“知”と“熱”が豊かに巻き起こり結実されるように“孵卵器”つまり「活動システム」をつくることです。

その「活動システム」の直接の目的は「顧客、社会の幸福」であって、それと同時にそのことに貢献する「従業員」が“働く”ことを通して「幸福」が実現できるようにつくり込んで行くことです。人は「社会が幸福になる有意義な仕事」においては「自身が参画し、意思決定し自身の意思で実行できる」なら喜んで「責任」を引き受けます。

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戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。

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【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

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