世界同時株安で分かった、日本に飛び火する米中貿易摩擦の火花

 

景気が悪くなる時は、アッという間

このプロセス、どのくらいのスピードで進むのでしょうか?「アッという間に進む可能性が高いのです。なぜ?実をいうと、一番大事なファクターは、「投資家の頭の中のイメージ」なのです。どういうことか?

投資家は、今まで、「アメリカの景気はとてもいい」と思っていたし、実際よかった。ところが、トランプが「米中貿易戦争」をはじめた。みんな最初は、「口だけだろう」と思っていた。しかし、次第にマジであることが判明してきた。投資家は、「世界経済の行方」について考えはじめます。すると見えてくるのは、上に書いたような展開。

  • 米中貿易戦争→ 世界的経済危機→ 株価大暴落

という展望。すると投資家は、「オバマとトランプに儲けさせてもらったが、逃げる時期がきたのかな?」と思いはじめる。今投資家の心は、おそらく、「もっと儲かるかな?」「米中貿易戦争で売り時かな」で揺れている。つまり、「欲」と「恐怖」が戦っている状態。そして、「恐怖の方が徐々に強まり、「売り時」を探してる状態

その日は、突然きます。たとえば「リーマンブラザーズ破綻」といったニュースがきっかけに、投資家が一斉に売りにでる。そして、また「世界的経済危機」がはじまるのです。

日本の好景気も赤信号

世界経済に真っ黒な雲が漂っています。日本経済もヤバい。しかも日本には、来年、再来年に、大きなマイナスファクターが二つある。1つは、2019年10月の「消費税再引き上げ」。2つ目は、2020年の「五輪バブル終焉」。この2つは、間違いなく日本経済にマイナスです。

安倍総理は、せめて消費税再引き上げを中止して、日本経済を救っていただきたいと思います。

image by: shutterstock

北野幸伯この著者の記事一覧

日本のエリートがこっそり読んでいる秘伝のメルマガ。驚愕の予測的中率に、問合わせが殺到中。わけのわからない世界情勢を、世界一わかりやすく解説しています。まぐまぐ殿堂入り!まぐまぐ大賞2015年・総合大賞一位の実力!

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 ロシア政治経済ジャーナル 』

【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

print
いま読まれてます

  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け