高橋社長は、空き家問題の背景として、まっさらな土地にして流通させれば、市場性が生まれるのに空き家のままにしておくのは、その方が得だから。税制の不備は正していく必要があるとしても、空き家の持ち主の決断次第だ…と。
駅から距離がある不動産は、市場価格は下がる一方だということを受け入れて、できるだけ早く、売れるうちに売った方がいい、という割り切りが広がれば、新たなマンションの活かし方もあると思いました。
超高齢化社会は、たくさんの高齢区分所有者が亡くなる社会です。利用されなくなった不動産が、滞りなく市場に出てくることは重要なことだと改めて思いました。何となく、親の不動産は処分しにくい…不動産は、いざというときに重要な資産だから、手放してはダメ…という意識を手放すことでしょう。
でも、昔の、土地・不動産神話がしみついている世代にはそれが難しいのです。友人が言います。不動産だけは自分が亡くなっても処分しちゃダメ…と親は言うのよね。ましてや、施設に入って空き家になっていても生きているうちに売るなんてとてもうんと言わない…と。でも、そのこだわりは、実は、誰のためにもならないのです。
高経年マンションの管理組合の経営目標には、「終の棲家として安心して住み続けられる」と同様に、「空き室にしないで、市場で流通させる(たとえ、市場価格が下がっても)」が必要になるでは…と思っています。
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