世界が統制経済化へ
今は、ロシアや中国の国家資本主義経済と欧米日などの民主資本主義経済で経済効率化の競争になっていると多くの評論家が言う。しかし、日本など多くの国は、徐々に経済の弱体化で、国家が経済の前面に出てくるしかない状況になり始めている。
1つが、日銀の量的緩和による国債買取で金利の統制を強めているし、ETF買いに寄り株式市場の統制も強めている。フランスもルノーなどを国営化して、国家管理を強めている。このように相対的に経済が弱い国は、徐々に国家資本主義の方向に向いている。
米国も、その意味では関税の強化などで国家資本主義に向き始めている。
中国は国営企業の強化で民間企業が潰れているので、企業の国家化の方向である。より国家資本主義を強化している。
全ては、企業の儲けが少なくなり、国家が企業を守るために前面に出てきているし、国家がなりなりふり構わず国益を振りかざしている。多国籍企業に対しては、タックスヘブンを認めない方向で、利益を全て吐き出させているし、デジタル税などで超国家企業に対しても統制し始めた。
もう1つ、日本の携帯会社は儲けすぎであると、菅官房長官は値下げを要求している。国民の消費性向を上げるために価格統制に向かう可能性も出てきた。
国家資本主義と民主資本主義との戦いではなく、先進国家でも国益をどうするのか、国民をどう食わしていくのかを真剣に考える時代になってきたように思う。どちらにしても、大変な時代が来た。
さあ、どうなりますか?
image by: 首相官邸