大きな問題
そして、その大切な戦力をより成長させることが、経営者の仕事ではないでしょうか。もっとも、全員の販売スタッフが同じように育っていくわけではありません。それでも、全員が成長できるように手を尽くすことです。
では、販売スタッフは、どのような力を身につければ成長するのでしょう。当然、接客力の向上が一番です。そのためには、対話能力や対人能力が求められます。持って生まれた性格もありますが、これは「量稽古」です。
とはいえ、商品知識や市場情報が接客力の助けになりますので、普段から販売スタッフには情報を提供しておきましょう。販売スタッフには、接客技術の他にも、陳列技術、広告宣伝力、商品管理力、IT活用力も必要です。これらについては、あなたのお店でも、しっかりと教育を施しています。心配はないでしょう。
ただし、一つ大きな問題があります。それは、販売目標達成力です。接客力もあって、お客様から慕われてもいるのに、なぜか毎月販売目標が達成できないスタッフがいます。どうしてなのでしょう。
それは、本人の能力の問題ではなく、単に「意識」の問題です。つまり、販売目標数字を意識していないことに問題があります。試しに、その販売スタッフに尋ねてみてください。
「今月のあなたの担当部署の販売目標はいくらですか?」
こんな簡単な質問にも、きっと答えられません。仮に答えられたとします。
「では、担当部署の年間の販売目標はいくらですか。そして、今月までに合計でいくら販売していますか?」
と聞いてみてください。しっかりと把握していないことでしょう。さらに、
「全店の今月の販売目標と年間の販売目標はいくらですか?」
と続けていけば、まったく数字が頭に入っていいないことに気が付くかもしれません。実は、目標が達成できないのは、ここに問題があります。