中国の被害者が激増。カネで他国の港を騙し取る手口に世界が辟易

 

一見すると相手国の求めに応じて財政支援しているように見えますが、その実は、中国に有利に物事が運ぶようにてきているのです。港湾建設を受注するのも、周辺地域開発を受注するのも中国企業なのです。現地の雇用には貢献せず、インフラ建設のために集まった中国人たちが現地で我がもの顔で闊歩し現地の人々とトラブルを起こすこともあります。

中国の海外インフラ投資については、私は早くからそのインチキぶりを指摘してきました。2年以上も前にそのことを取り上げたメルマガ記事は、いまだに多くの方に見ていただいているようです。

中国の高速鉄道、インチキに気づいた各国が相次いでキャンセル

インド洋に浮かぶ小国モルディブも、中国からの融資を受けたために窮地に立っている。以下、報道を一部引用します。

「中国に対して、実際どれだけの債務を負っているか把握できず、困惑しているとナシード氏(大統領の参謀役)は語る。「1つには直接債務、つまり政府間の2国間直接債務があるが、それに加えて、民間セクターに向けた国家債務保証がある。さらにそれ以外にも、国有企業による債務がある」と付け加えた。

焦点:中国に一体いくら借りた、小国モルディブの困惑と警戒

こちらも借金漬けにさせて、返済不可能となったら中国が手掛けたインフラ設備の経営権をスムーズに中国に移行させるというやり方です。中国は、中国にとって有利な場所にある港湾を手に入れ、軍事的に有利に立とうというわけです。中国に有利な場所というのは、「一帯一路構想のアジアと欧州を結ぶ海上ルートです。すでに、イランの港湾にも投資しようと画策中です。

アジアから中東に触手伸ばす中国-イラン港湾投資巡りインドと緊張も

対外的には相変わらずバラマキ外交を続けている習近平ですが、国内的には息切れ状態です。国内のインフラ投資は大幅に減速し、景気を押し下げています。

【中国を読む】インフラ投資の増勢、大幅に減速 中国景気の押し下げ要因に

それに加えて米中貿易戦争の影響で国内の産業に影響が出始めています。アメリカからの大豆価格が高騰したために、豚の飼料がなくなり養豚業者は殺処分などで頭数を減らしているという記事が出ています。さらに、豚コレラの感染が拡大し、中国の養豚業界はピンチです。

米国から大豆途絶え、中国の豚が死んだ 貿易紛争の果て

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