日本軽視がアダに。韓国が大国から相手にされなくなる危ない未来

 

また中国の習近平国家主席もその点(日米韓国間のスプリット)はよく意識しているようで、北朝鮮への対応を盾に、日本やアメリカ、そしてロシアに対してもいろいろな外交ゲームを行っています。それが米中の“争い”(貿易戦争、南シナ問題など)を余計に複雑にしており、東アジアを混乱の場所にしてしまっています。 韓国の文大統領および韓国が、国際社会からその不甲斐なさを嘲笑される中、中国は北朝鮮チャンネルも使いつつ、元々まともに相手にしていない文政権を手懐けようとしていると言われています。文政権もそれに乗ってフラフラしており、ついには、これまで韓国外務省では北米局しか存在しなかった局を新設し、中国局を設置する代わりに、これまでエリートコースとさえ言われていた日本担当部署を格下げし、インドやオーストラリアを所管する西南アジア太平洋局に統合するという中国シフトを明確にし、よりアメリカ政府や日本政府をイライラさせるきっかけになっています。

ここでも、日本政府にとっては、トランプ大統領のように直接文大統領を叱責するようなことはしませんが(たぶん)、東アジア情勢の安定のために韓国は当てにならないとの認識を強め、すでに「韓国外し」を前提に北朝鮮問題をはじめとする東アジア情勢の解決のための戦略を練り直しているようです。

このギクシャクはアメリカも十分に意識し、あまりにも北朝鮮と中国に傾倒する文大統領に対して、異例ともいえる最後通牒を突きつけています。11月20日から始まった米韓間での「北朝鮮の非核化のためのワーキンググループ」ですが、これは、アメリカにとってあくまでも文政権が過剰に北朝鮮との融和に邁進することがないように監視するためのものであるようです。同時にハリス駐韓米大使に「米韓同盟が永続的に続くという前提はない」と、このまま対米軽視、対日軽視が続くと、米韓同盟の解除もあり得るとの発言をさせて、プレッシャーをかけていますが、これまでのところ、特に韓国サイドからは反応がないようです。

日本に喧嘩を売り、同盟国アメリカも軽視し、ひたすら中国の策に乗って(同等とは扱われていないにもかかわらず)中国への傾倒を進め、そして本当にくるかも、いつ来るかもわからない金正恩氏のソウル訪問に熱を上げている文大統領の韓国は一体どこに進もうとしているのでしょうか。

第2次世界大戦後、様々な荒波を越えて、安定と平和を手に入れた東アジアに不穏な影が差してきている気がするのは私だけでしょうか。

image by: Truba7113 / Shutterstock.com

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