人懐っこいのもダメ。映画で見るアメリカの「盲導犬」事情

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NYに住むりばてぃさんが、『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』で今回紹介してくれるのは、『Pick of the litter』という盲導犬訓練と犬たちの成長を描いたドキュメンタリー映画です。毎年800頭の候補のうち300頭ほどしか盲導犬になれない厳しい訓練や、その盲導犬を待つ人が毎年1100人もいるという現状を伝えていて、評論家や観客の評価も高いおすすめの1本とのことです。

ワンチャン5匹、20ヶ月の盲導犬訓練ドキュメンタリー

英語の言い回しにPick of the litterというのがある。Litterは残物、つまりゴミという意味で使われるので、ゴミ拾い??なのかと思ったら「(同類の中で)最高のもの」という意味なのだそうだ。これ、盲導犬の成長をまとめたドキュメンタリー映画のタイトルなのである。

Litterには、犬や豚の動物の一腹(litter)という意味もあって、映画のタイトルは、最高のものと、盲導犬の一腹の両方の意味でつけたのだろう。今年8月に公開され、映画の評論家や観客の反応をまとめたロッテントマトでは100%と非常に好評。

ネタばれしない程度に簡単に説明すると、盲導犬の種犬(Bleeder)から生まれたワンチャン5匹を20ヶ月かけて盲導犬になるべく里親やトレーナーのもとで訓練する様子をまとめたもの。非常にシンプルだが、ワンちゃんをみているだけで可愛くて癒される。

里親は、幼少期を育てる里親、青年期の里親など、何度か変わる。最後にはテストを受けて盲導犬になるか、キャリア・チェンジといってセラピー犬や一般家庭のペットになるかが決められる。メスの場合は種犬になることもあったりする。

障害物や車通りが激しい一般道、エスカレーター、駅のホーム、小売店など訓練場は様々だ。もちろん、すべてのワンちゃんたちが盲導犬らしく動けるわけではない。人間が好きすぎて人が近寄るたびに遊ぼうとする性格の子は無理だったりする。性格や習得度をみて、最終的に盲導犬になるかが判定される。けっこう厳しい。

そして、この映画では、盲導犬を待つ人たちにもインタビューをしている。毎年800頭の盲導犬候補が生まれるけど、盲導犬になれるのは年に300頭。でも、毎年、盲導犬を必要と申請する人たちは1100人もいるのだとか。圧倒的に足りない。

この映画では盲導犬の成長記録を映しながらアメリカの盲ろう者たちの思いや盲導犬を育てるためにボランティアとして里親になる人たちの奮闘の様子を垣間見ることができる。

アメリカではすでにYouTubeやAmazonなどで有料デジタル配信している。もし、日本でも観れるようならおすすめの映画。

Pick of the Litter

● 公式サイト

image by: Amy Lutz / Shutterstock.com

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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