トランプ大統領が中東から撤退へ
トルコのエルドアン大統領は、シリアのクルド人地域で攻勢に出るとしたことで、クルド人地域にいた米軍を完全撤退するとトランプ大統領は命令し、それに対して同盟を重視して反対するマティス国防長官は辞任することになった。そして、シリアには完全不介入政策にシフトするという。
シリアのクルド人は、米軍の支援なく、トルコ軍との戦闘に入ることになるし、イスラエルもシリアに米地上軍が居なくなることで、イラン軍の攻撃を受けやすくなる。中東の米国同盟国は慌てている。サウジは、事前にロシアにすり寄ったが、イスラエルはロシアと問題を起こしている。
アフガニスタンからも米軍を徐々に撤退する方向であり、米国は今後、中東から撤退することになる。そして、この地域覇権をロシアに渡す。
ペンス副大統領が信仰する福音派は、聖書に書かれているようにするために、ここで米軍を中東から撤退して、ハルマゲドンを期待しているように感じる。聖書に記述されているように歴史を作る義務があると思っているのが、福音派である。
そして、トランプ大統領は、今後、軍事予算を削減して、日本以外のアジアからも撤退と言い出すことが想定できる。しかし、日本に駐留する米軍は増えている。これは、軍人の給与以外の駐留経費を日本が負担しているので、米軍経費削減のためには、日本に米軍を置くことは米国にとって有利だからである。しかし、それでも物足りないと、駐留経費の全て(軍人の給与)も出せと日本に要求している。
しかし、韓国は日本ほどには米軍駐留経費を出さないので、米軍は韓国からは撤退することになる。米軍は欧州からも撤退しているし、世界各地から撤退している。
自国の安全保障のために、米軍は太平洋と大西洋を守るが、ユーラシア大陸からは撤退で、日本から英国までを守り、それ以外は不介入政策にシフトすると見ている。マティス国防長官を切ったことで、トランプ大統領は自分の世界観、他国の思惑を無視した米国第一主義を実現できることになった。