探偵が調査。なぜ「学校運営協議会」は各地で暴走しているのか?

 

実に、この学校運営協議会には4人以上の学識経験者が存在するが、元PTA会長もしくは副会長であって、それ以外の経験を有してはいない。学校運営協議会は、PTAの上部団体と位置付けられるため、この小学校では、PTAが毎年変わって新たな予算や新たな色で活動をするということはなく、元PTA会長などがその予算までも牛耳るというシステムがすでに出来上がってしまっている。

それによって、彼らが少しでも気に入らないとする保護者のサークルや集まりなどは目をつけられ、解散に追い込まれているし、その保護者の子どもが親らから露骨に無視をされるという派生するいじめ問題が発生しているのだ。

この学校運営協議会のターゲットになっている保護者に話を聞くことができた。ターゲットになったのは、陶芸などの技術を持ったサークルのリーダーであるAさんと広報誌を担当していたBさんであった。すでに、陶芸などのサークルは強引に解散させられ、広報誌は学校運営協議会が作成するということで、そのグループも解散させられていた

大したことのない問題のように思われるが、調査取材を進めると、その背景は、学校運営協議会で似非学識経験者となる委員の商売のために、この2つの解散劇が起きたことが明らかになった。

似非学識経験者となった元PTA会長の男性は、体育大学を卒業後、雇われトレーナーや先輩がいる企業などに世話になった後、よくわからない資格が取れると謳う体操教室をこの小学校の学区で始めた。

子供が小学校に入ると、彼は日常の暇な時間を持て余していたので、すぐにPTAの会長になる手段を周囲の保護者に聞き回った。それによれば、父親の会という保護者の父親が任意に入る会に入って様々なボランディアをしていくことで、会長のオファーが来ると教わったそうだ。

なぜPTA会長になりたかったか。それは、自分の体育教室に多くの児童と母親たち地域の高齢者を呼び集めるため

ところが、会長になっても人は集まらなかった。それもそうだ。この人物、金髪頭に金のネックレス、普段着はジャージという出で立ちで、一見チンピラのようにしか見えないし、体操教室のようなことをやっているのに、太っているのだ。いくらダイエットや体に良いことだと謳っても、その姿を見れば、誰もが効果がないのだと思うだろう。

だから、広報誌は自分の意のままになるように、人気のあった陶芸などのサークルを潰すことで、時間を持て余した主婦層が自分の教室に誘いやすくなると踏んだのだ。

そして、子どもが卒業してしまうと、学校運営協議会のメンバーではなくなってしまうことを懸念して、無理やり学識経験者という委員のポジションになることにしたのだ。こうしたことを通じ、これに懸念を示したり、この事実を知っている保護者の子については、各PTAが行う活動で、児童らと会うときには特に、無視をする、場合よっては記念品を渡さないという差別を行なって圧力をかけ続けている

小地域に行くほど、このような暴君的存在はいるものだが、ある意味、公の存在とも言える重要な学校運営協議会が牛耳られてしまうというのはあってはならないし、それに伴い子どもたちにも被害が生じ得るというのは許してはならないだろう。

print
いま読まれてます

  • 探偵が調査。なぜ「学校運営協議会」は各地で暴走しているのか?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け