(2)eスポーツとユーチューブ
引き続き注目と言えるのは、ユーチューブもかなり売れ行きに影響を与えているような気がするからである。
調査の一環でeスポーツについて調べていたのだけど、当然、様々な情報を探していくので、ゲーム専門の情報サイトや、一般のニュース記事、各種調査レポートを見ていく中で、ゲーム系のユーチューバーの動画もみることになる。
プロのゲーマーだけでなく、彼らのゲーム実況をまとめたものや、セミプロゲーマー、素人でも別のカテゴリーで有名なユーチューバーや子どもユーチューバーもいたりする。中にはまるでスポーツ実況のようなeスポーツ実況動画もある。その数、かなり膨大。
どのくらい膨大かというと、実際の数字はないので、はっきりとは言えないが、以前、美容系ユーチューバーやモチベーション系のユーチューバー、おもちゃレビューユーチューバーなどなど様々なタイプのユーチューバーについて調べたときよりも圧倒的にゲーム関係のユーチューブ動画が多いのである。
あっという間におすすめ動画がゲームで埋まってしまうほど。他のカテゴリーではそこまでじゃなかった印象。それだけかなりの数のゲーム系動画がユーチューブ上にあるのだろう。
実際、毎年、その年のブームやミームを振り返る年次恒例のYouTube Rewindの2018年版の冒頭に今大ヒット中のゲーム「フォートナイト」の最初のバスのシーンが入っていたこともゲーム人気を示している。
ご参考:
● YouTube Rewind 2018: Everyone Controls Rewind
これだけゲーム系のユーチューブ動画が多ければ、ゲームの購買に何かしらの影響を与えないわけがない。そうじゃなかったら、例えば、美容系ユーチューバーに美容会社のスポンサーがついたりサンプルが配られたりはしない。購買につながるビデオマーケティングとして有用だからこそだ。
ゲームも同じではないだろうか。Nintendo Switchに限らずいろんなタイプのゲーム系ユーチューバーの存在は、eスポーツをさらに一般的にしていくように思う。
ユーチューブのゲーム系動画の影響を鑑みたものではないが、別の調査レポートによると、2019年は、Xbox OneとPS4よりもNintendo Switchが売れるとの発表もでている。
ご参考:
● Nintendo Switch to outsell PS4 in 2019 according to one report
さらに!
8月のメルマガで、「様々な分野で人気のサブスクリプション・モデル」についてお伝えしたが、今、米国でもっともホットなビジネスモデルであるサブスクリプション・モデルをNintendo Switchは、今年9月から「Nintendo Switch Online」として開始。1ヶ月4ドルほどでオンラインで様々なゲームを楽しめるというものだ。
X BoxやPSでは以前からあったサービスだが、ついに任天堂にも!ということで、注目されている。売上にどのような影響となるのか非常に興味深い。
ご参考:
● Everything you need to know about Nintendo Switch Online
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