クリエイターに任せられぬ。ハズキルーペCMを会長が自ら作った訳

 

CMだけではなく、ハズキルーペは企業として、顧客視点で販売促進全体を考えることができるDNAを持つ。

日経MJの記事によると、元々は、メガネ売り場や書店などで販売していたとのことだったが、それほど売れ行きも芳しくなかった。

ハズキルーペは、ライフマスターという、シニア層向けの販促会社に依頼。平均年齢64歳のシニア層が社員という企業で、自分達に近い層へのターゲティングや、販路開拓、販路でのサポートが得意とのこと。ライフマスターは、ハズキルーペの売り場を、家電量販店のテレビやエアコンなどの大型家電売り場の配送を依頼するカウンターに置いたとのこと。

私もそうなのだが、50歳近くになると、老眼が進み、近くのものが見えにくくなる。配送依頼場所では、伝票に記載するため、細かい文字を読んだり書いたりするのだが、ここで「便利だね、これ」という評判で、初期の頃は売りがついてきた、とのことだ。

ハズキルーペは、拡大鏡である。メガネではないのだ。ということは、メガネとは用途が違う。「小さすぎる文字が読めないという顧客が持つ問題を解決するためのものになる。この顧客視点があるからこそ、他と違う売り場を開拓できたわけだし、あのCMの元にもなっているのだ。

マーケティングは、顧客が持つ問題や課題をすること。そのために必要な顧客視点が、マーケティングコミュニケーションでも出発点になるのだ。

image by: ハズキルーペ 公式サイト – Hazuki Company

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