なぜ「藪医者」がヤブでいられるのか?公的評価システムが必要だ

 

例えば、全ての病院や調剤薬局に医師評価委員(仮)宛てのハガキを「自由にお取りください」という形で配布することを義務付けるようにしたらどうか(勿論、インターネット上でも可能)。患者は後の調査の際にトレースできるように被保険者番号等を明記して問題点を指摘する。勿論、患者の側に問題がある場合もあるだろうから、1つ2つなら無視しても構わない。とは言え、別の患者から同じ医者に対してひと月に10件も指摘があるようだとやはり医師の側に何らかの問題があると見るのが妥当である。この段階で調査に入るという運びである。

言うまでもないことだが、調査結果次第では「業務改善の指導」「業務改善までの医業の停止」「医師免許の失効」等の処分がなされなければこのシステムの意味はない

医療保険制度は世界に誇るべき素晴らしいものだけれども、その性質上、市場原理による淘汰を受けないという大きな問題を同時に孕んでいる。これを是正しようとする努力もまた、現代の医療制度に必要な改革なのではないかと思うのである。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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