辺野古の新基地建設断念を
【東京】は1面トップに2面の解説記事「核心」、3面関連記事、5面社説、20面21面は見開きで「こちら特報部」、23面社会面にも記事。見出しから。
1面
- 辺野古反対 7割超
- 知事、日米政府に通知へ
- 沖縄県民投票
- 資格者の1/4超す 新基地断念こそ唯一の道
2面
- 単一争点 政府に圧力
- 辺野古新基地 沖縄県民「反対」
- 民意追い風 玉城知事、徹底抗戦へ
- 自民支持層も反対多数
- 自公の沈黙戦略 不発
- 74%「政府、結果尊重を」
- 新基地不要が最多 反対理由
uttiiの眼
1面記事の末尾に付けられた解説(関口克己記者)は、「これまで、安倍政権は新基地建設の是非が問われた知事選などの結果を民意の表れと受け止めることを避け、計画を進めてきた。だが今回の県民投票は直接民主主義の手法に基づき、単一争点で行われた。それでも民意を拒否していいのか。もはや政府には、新基地建設断念を検討していくほかに選択肢はないはずだ」と、ほぼ最上級の表現で、辺野古の新基地建設断念を求めている。
この地合は3面の解説記事「核心」にも引き継がれる。今後、玉城デニー知事が拠り所とするのは、「多様な争点があった過去の大型選挙と異なり、一つの争点に絞った県民投票で民意がはっきり示された点」であり、「建設推進の立場を変えない政府に対し、法廷闘争や、工事の設計変更への承認で徹底抗戦し、建設中止に追い込む戦略を描く」(リードより)とする。
思うに、政府が進める大規模な工事に対して、地元の住民からかくも巨大な「ノー」を突きつけられたことがあっただろうか。政府の施策が強く拒否されたことで、安倍政権は、そのまま瓦解してもおかしくはない。住民の基本的な支持がない外国軍隊の基地を、既に基地が集中する沖縄で、美しい海を汚して造る安倍政権。政府にせよ、裁判所にせよ、今度こそ「本土」の側がキチンと事態を受け止めなければ、これから先に吹き出してくる「琉球独立論」は、今までとは全く違う次元の、強烈な勢いを持ったものになるかもしれない。