(2)見所は最新テクノロジーだけ
まずは率直な感想は、『見所は最新テクノロジーだけ』である。
1号店含む2店舗のAmazon Goに行ってみたが、どちらも店舗サイズは若干違うがコンビニサイズと小さめ。アルコール飲料を販売するエリアに店員が年齢確認のために常駐しているだけで、後は在庫出しのスタッフ数名。
置いてある商品もコンビニによくある商品ラインナップ。他にはマグカップや板チョコなどAmazon Goグッズ他、シアトルの地元の人気チョコレート屋さんの商品。
お弁当コーナーはけっこう充実しており、例えば、シアトルの地元ベーカリーのサンドイッチやホールフーズなどでも売られている持ち帰り寿司などが売られている。
プライベートブランド商品も豊富でAmazon Goブランドのお弁当も取り揃えていた。(Amazon Goブランドのチキン照り焼き弁当を食べたが、これだけ食べ物が美味しくなってきているアメリカでは珍しいほど美味しくなかったのでAmazonブランド以外を買うことをおすすめする)。そして、よくある飲料水やちょっとした軽食用のスナックなどなど。売られているのはそれだけ。
店内が広くないので置ける商品数に限りがあるという理由もあると思うが、だったら余計に他店との差別化があったほうが良いだろうけど、最新テクノロジー以外の差別化が無いのである。
商品選びの基準がわかりにくいし、わざわざAmazon Goに行かないと買えないという商品がAmazon Goのプライベートブランド商品以外無い。一度行けばわざわざ行かないかなという気分になるのである。
Eコマースが普及し、いかにリアル店舗に客を呼ぶか、いかに素晴らしい買い物体験を提供できるかは店舗存続には欠かせない要素となっている。必死に客を呼ぶ仕掛けを考え、そこでしか買えない商品、その店に行けば必ずあるものといった特徴を出す。
「ユニークであるほうが売れる時代」と言っても過言ではない中、Amazon Goで売っている商品は、びっくりするほど普通なのだ。だから、最初の1店舗目は物珍しく見て周ったけども、2店目にしてすっかり飽きてしまった。買いたいものは特にない。ここで買わなくてもいい。そんなものばかりだ。