犬や猫にチョコレートを食べさせるのは危険だという認識は、愛犬家の間では広まっているようですが、愛猫家の中にはまだ知らない人も多くいるようです。メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤貴紀先生は、猫がチョコレートを食べることによって生じる中毒症状について解説し、飼い主がついやってしまう「危険な対処法」についても注意を呼びかけています。
猫がチョコレートを食べると危険!もしもの対処法は?
犬がチョコレートを食べてしまうとチョコレートの中に含まれる「カカオ」の成分が危険だと言う事は、ご存知の方が多いと思います。
では、猫がチョコレートを食べてしまうとどうなのでしょうか?「中毒症状」を引き起こします。命に関わる可能性もあります。どうして「中毒症状」を起こすのでしょうか?ご説明しましょう。
1)中毒の原因について
「中毒」の原因は、チョコレートの原材料のカカオに含有されている「テオブロミン」という物質が原因です。猫は人間と違い、テオブロミンをうまく排出できません。その為に、中毒症状を起こします。では、中毒症状とはどんなものなのでしょうか?
嘔吐、下痢、興奮、震え、痙攣が、主な病状です。3日以上症状が続いたり、最悪、突然死する場合もあります。とても、危険です。
2)中毒を起こした時の対処方法
猫がチョコレートを食べた瞬間を目撃、またはチョコレートが無くなっていることに早くに気が付いた場合には、すぐに病院へ連れていくようにしましょう。
よく、チョコレートを吐き出させようと飼い主さんはされます。絶対にやらないでください!!猫の気管はとてもデリケート。傷つきやすく力を入れすぎたり、無理に吐き出させようと指を入れてしまうと、チョコレートによる中毒症状よりもひどい状態になる可能性もあります。無理はせずに病院を受診する事をお勧めします。
まとめ
チョコレート以外にも、与えない方が良い食べ物はたくさんあります。焼き菓子やパンなどに使用するベーキングチョコレート。ココアパウダーにも多くのテオブロミンが含まれています。
尚、コーラやお茶にも含まれていますので、間違っても愛猫になめさせないでくださいね。
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