日本ならNG「寿司にスプライト」。米国人のソーダへの異常な愛情

 

日本人が、クオリティーの違いによるお米の味がわかるように、彼らも、こだわりがあるようで、アメリカ人からよく聞くのは「メキシコで製造された瓶のコカ・コーラがいちばん美味しい」という話。これ、ほんとうによく聞きます(笑)。

乾燥している国で作られているからでしょうか。僕も飲んだことはありますが、ただの「コカ・コーラ」でした。違いはまったくわからない。色々、喉越しとか、甘みとか、説明されるも、さっぱりです。コーラにこだわりを持ってどうする、と言いたくなりますが、彼らにしてみれば限りなく無味無臭の白米の違いにこだわる日本人の方が奇妙に見えるのかもしれません。

こだわりと言えば、「ペプシコカ・コーラどっち派か?という話題もよく耳にします。どっちが好き?と聞かれることも多々。「同じだろ」と笑うと、「ぜんぜん、違うよおお!」とこっち以上の大爆笑で返されます。味が違うのはわかるけどさ。語り合うほどの違いは見い出せない。

ちなみに、アメリカ人にとっての「コカ・コーラはクラシックなテイスト。昔ながらの古き良き味、らしいです。コーラが懐かしの味っていうのも、どうかと思うけれど、アトランタが本社の南部の伝統的なメーカー、といったところでしょうか。対するペプシはニューヨークが本社の「ペプシコ」。同じコーラでも、ちょっと洗練された都会の印象。CMにも力を入れて、マイケル・ジャクソンとか、マドンナとか、歴代のスーパースターを起用して、若い世代からの支持を集めました。日本人の僕からすると「コーラ」の時点で、ターゲットは若い世代じゃないの?と思うけれど、老若男女問わず、みんなが大好きなドリンクがコーラということでしょう。世界マーケットではコカ・コーラ社の圧勝ですが、北米に至っては長くペプシがリードしています。

ここまで読んでいただくと、なにかこの国自体が炭酸飲料で浸っているかのごとく「ソーダ漬け国家」のように書いてきましたが、当然のことながら、アメリカ人自体も、その風潮が改善すべきことだとは自覚しています。

結局、この国の最大最強の問題は「国民総肥満」ということです。前大統領夫人がフードでこの国を改善しようとしたことを見ても、この国の政治シーンには必ず「肥満」が話題になります。

なので、アメリカ全土、もちろんニューヨークも、まずは、コーラを含めたソーダをやめよう、という運動が盛んに行われます。甘味飲料はよくやり玉に挙げられます。自覚はあるのね。

ニューヨーク州では、10年ほど前に、パブリック(公立)の小学校で甘味飲料水の自動販売機がすべて撤去されました(というか、それまでは、あったの!!??)。

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