使ってみたら超便利。ウーバーイーツの利点とこれから生じる問題

 

10日、ニューヨーク証券取引所に上場したが、初値は42ドルで取引初日の終値は41.57ドル。新規株式公開IPO価格の45ドルに比べて7.6%安となり、時価総額は前回、私募方式で資金調達した際の評価額より低下した。終値で換算した時価総額は697億ドル(7兆6,600億円)となり、昨年8月にトヨタから5億ドル(約560億円)の出資を受けた際の評価額(約760億ドル)より下落した

タクシー会社やウーバーに運転手として登録した一般人が自分の空き時間と車を使って乗客を運ぶ仕組みで成り立っているが、運転手のモラル教育などが問題視されている。2017年には5,700万人分の顧客や運転手の情報漏洩が発覚したことや創業者でCEOのトラビス・カラニック氏が株主からの圧力の高まりにより辞任を余儀なくされたことなどが話題となった。ウーバーはきちんと使われる規制があれば便利だが、一歩間違えると配達員に対し雇い主ウーバーが責任を取らないのでリスクもありそうだ。今後、利用者に便利で安心して使われるようになるためには法的規制などが必要になってこよう。

現在、ウーバーは世界600以上の都市で利用され、月間7,500万人、1日1,500万回の乗車の利用(2018年7月現在)があるという。また乗車地と行き先をアプリに登録すれば、おおよその運賃などが事前にわかるようにもなっている。反対するタクシー業者も多いと聞くが、欧米では新しいビジネスアイディアが次々と出てくる世の中になってきた。

(Japan In-depth 2019/5/18)

image by: LCV / Shutterstock.com

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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。

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【著者】 嶌信彦 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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