飼っている猫があまり水を飲んでくれない。暑さが続く時期には特に心配になる飼い主さんが多くいるようで、メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤貴紀先生の元にも多くの相談が寄せられるそうです。佐藤先生は、あまり水を飲まない猫には考えられる理由がいくつかあり、それを取り除く工夫が必要だと教えてくれます。人間同様、猫にとっても大切な「お水」について、本格的な暑さが来る前に、しっかり準備しておきましょう。
お水は「猫」にとって生命を守るバロメーター
暑い日が相変わらず続きますが、愛猫の体調は大丈夫ですか?
この時期の一番多い質問が「愛猫がお水をあまり飲んでくれないのですが大丈夫ですか?」と言うご相談や、ご質問です。
猫は元々、砂漠の乾燥地帯で暮らしていたと言われています。その為、脱水には強く少ない水分でも機能するようになっている為、本来は水が少なくても生きることができるような身体だと言われています。
必ずしも猫にとってお水が必要ないと言い切れない理由もあります。今週は、猫とお水についてお話しさせて頂きます。
猫の身体に「お水」は不可欠
飼い主さんが知っているようで知らない人が多い、知っておいて欲しい知識があります。それは、猫の体の60~80%が「水分」で占める程「お水」は猫にとって大事な要素なのです。
つまり、身体を支えているのが「お水」だと言ってもおかしくないでしょう。その位「お水」は猫にとって大切なのです。猫は1日あたり体重1キロに対して、50mlほど必要と言われています。つまり、お水は猫の身体にとって不可欠だという事なのです。
「お水」をとらない事の危険性
猫がお水を取らなくなると、病気になる可能性が高いです。尿路系の病気になりやすいと言われています。猫の体から失われる水分が少なくて済む様に腎臓は尿を濃縮してくれます。しかし、徐々に腎臓に負担がかかっていることは確かです。
元々、猫は尿路系の病気になりやすい動物だと言われています。お水を取らなくなるという事は、このような病気になりやすくなる事を意味します。その為には、日頃からの注意が必要です。
猫には「新鮮なお水」が必要
猫は、そもそもが綺麗好きな動物です。「新鮮なお水」を常に家の中においておく事を意識してもらいたいです。そして、できるだけこまめに取り替えてあげることが大切です。
1日に数回は取り替えてあげると良いと思います。また、他の猫がのんだお水は、その動物の唾液が混じってしまう事で臭いがついてしまいます。それを嫌がり、お水を飲まなくなる猫もいます。多頭飼いの飼い主さんは、飼育頭数以上のお水を用意して頂きたいです。
それでも、飲まない場合にはどうしたらいいのでしょうか?