「しまむらパトロール」復活に賭けた、原点回帰しまむらの大改革

無題のデザイン (12)
 

アパレル大手の「しまむら」が売上の漸減や、消費税増税を見据えて店舗の改革を始めているようです。この動きに注目するのは、メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんで、変化に対して早めの対応を取る姿勢に学ぶべき点があると解説します。そして、「しまむらパトロール」という言葉を生んだ「顧客が買い物を楽しくできる」ことに主眼を置いた原点回帰策は期待できそうだと伝えています。

顧客視点に原点回帰~しまむらのVMDに学ぶ

アパレル大手のしまむらが、売り場を全面的に切り替える予定とのこと。日経MJによると、全国の1400店舗を、2020年までに新戦略による店頭展開に切り替える予定。

しまむらでは、2016年から現在に至るまで、店内に入った顧客が「買い回り」をしやすくするように、店の外側の通路にそって、キャミソールやTシャツを着せたマネキンをディスプレイし、その奥に商品を並べていた。どこに何があるのかがわかりやすくなることで、顧客の買い上げ点数を増し、売上増を目論んでいたのだろう。

しかし、マネキンやディスプレイが、前段においてあるために店内も見えづらくなり、また、顧客の導線を考えた時にも、店の奥の方まで、お客様を呼び込むことが難しかったとのこと。その分、顧客が店を回りやすく、回遊性を高めるために、通路を広くとっていたが、その分、陳列スペースが小さくなってしまっていた、というような問題もあった。

しまむらのこれからのチャレンジ

しまむらは、ここのところ既存店舗での売上が、じわじわと落ちていること、また、今年10月の消費税増税による消費そのものの冷え込みにどう備えるのか、を考えた上で抜本的な店頭改革を企画したのだろう。

しまむらの成長期を支えたコンセプトの、「お宝探し」感を演出する内装に変えていく戦略をとるとのこと。もうすでに、2018年11月から順々に移行を開始している。

「しまむらパトロール」という言葉をご存知だろうか?顧客、特に若い層が、しまむらで自分なりの「掘り出し物」を探すことを表す単語で、#ハッシュタグをつけて、ツイッターなどのSNSに投稿したりする。

例えば、

「つい…つい手を出してしまいました…。
先日西荻でカンカン帽をあきらめたところだったので…。
しまむら安心価格、1500円也。
さわるとペラッペラなんですけどね。
もうひとつも安心価格1500円の子供ワンピ。
チューリップ?と思ったら「カブ」でした。
洒落てる。 
#しまむらパトロール」
(ツイッター 杉浦さやか@saa_ayaさんの投稿より)」

といった具合だ。

しまむらの特徴は、価格が安いこと。しかし、安かろう悪かろうでは企業として成長できない。同じファストファッション・価格帯のユニクロでは、エアリズム・ヒートテックなど高機能高品質を低価格で提供するコストリーダーシップの戦略をとっているし、一方でZARAでは、デパートクオリティのデザインを、低価格で提供することで、徹底的な差別化戦略をとっている。

成長期にしまむらが選ばれてきたのは、それらの競合よりも、よりも少し安い価格で、多くの種類の中から選べる、ということ。その、自分だけの掘り出し物を探すことが、買い物の楽しさを味わうことができることが、差別化戦略の要諦であり、選ばれる理由だった。

今回は、そこに「原点回帰」する、ということだろう。具体的には、ディスプレイを店内の奥に引っ込め、平台を前の方におき、商品数を1割増やすことで、顧客を店の奥の方まで引き込むようにする、といった具合だ。

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