渋谷109元カリスマ販売員から学ぶ、接客の「肯定リアクション」

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最近の接客スタイルでは、商品閲覧中に店員が横からぐいぐい攻めるのではなく淡々と商品説明をするといったものが主流ですが、リアクション皆無の接客スタイルに異を唱えるのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』でその理由を、リアクションを上手く効かせた接客スタイルを紹介しつつ説明しています。

肯定リアクション

昔、カリスマ販売員と呼ばれる人たちが多くいた頃、ドラマのワンシーンで、アパレルショップの店内に役者さんがいて、洋服を選んでいるようなシーンを見かけることが多くありました。渋谷109的なイメージが多かったように思いますが、販売員の人たちが、やたらとキャピキャピ(死語?)している接客をしていたような記憶があります。そんな接客も、今の時代ではなかなか見ることもできなくなってしまいました。そういう接客自体が、ほとんど求められていないからということもあるでしょう。

ただ、当時の記憶を思い返してみると、「いや、これは今でもやった方が良いんじゃね?と思うこともあります。試着をした時の肯定リアクションです。

そんなドラマのワンシーンでは、お客様である俳優さんが試着室から出てくると、やたらと甲高い声で、「わー!お似合いですねー!」というようなリアクションをする販売員が良く映っていました。「似合うというお客様を肯定する言葉を惜しげも無く使っていたのです。

ですが、現在の接客では、あまりそういったことを言ってくれる販売員が減ったように思います。試着をしても、「こちらの商品が~」と商品説明が始まり、淡々と接客が進んでいきます。これって、すごく残念なことだと思うんです。

もちろん、言い方がどうなのかという話もありますし、明らかに似合っていないのに似合うと言っても仕方がありません。薄っぺらい言葉ではいけませんが、大事なのはリアクションです。せっかくお客様に試着をしてもらっているのにそれが似合うかどうかをお客様に伝えることができるかどうかなんですね。

洋服や靴や時計など、お客様が試着をするような商品はたくさんあります。それらの商品を試着された時に、お客様が一番求めているのは、商品の機能でも、情報でもなく、自分に似合うかどうかが第一のはずです。それがまだハッキリしていない状態なのに、どれだけ商品の情報を教えられても、お客様にとってのその情報の価値は半減します。せっかく試着の機会を作ってくれたなら、まずは、お客様を肯定するようなリアクションをしてあげてもらいたいのです。

実際問題、販売研修をやっていても、これをやってくれる販売員の方は本当に少なく何もリアクションがないまま、商品説明や提案が進んでいく接客をよく見かけます。それも大事なことではあるのですが、お客様の感情を動かすためには、お客様を肯定するようなリアクションも大事です。ぜひ意識してみてください。

今日の質問です。

  • 自店で、お客様に商品を試してもらう時はどんな時ですか?
  • そのタイミングで、第一に肯定リアクションをするためには、どんな意識が必要ですか?

image by: dekitateyo / Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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