このように、呼吸と発声と発音は三位一体で互いに影響しあうため、個別に理解しようとすると、わかりにくい部分もあると思います。まずはこの「んー」の声に、母音や子音を載せていくという感覚を身につけてください。
最後にもうひとつ、高低の発声もやっておきましょう。上記の口を閉じたままの「んーーー」の発声をしながら、その声を高くしたり低くしたり、連続でやってみてください。
音が響いている喉の奥の個所が、違うことがお分かりになりますでしょうか?高い音では、喉の奥の上部、低い音では、喉の奥の下部、深いところが響いていますよね。当たり前みたいなことなのですが、自分自身の発声を知るということは、どこが響いているかを知ることでもあります。
男性の方なら特に、低音を響かせたいと思うかもしれませんね。あなたが低音を出そうとする時に、本来響くべき部位は、その部分なんですよね。
そして、高低高低高低高低と、喉の奥の響かせだけで、出し分けてみてください。スムーズに変換ができますか?この練習だけでも、自分の体が本来備えている声を磨くことにつながりますから、ぜひ日常的にやってみてください。
口を動かさないでできますから、私は電車など音が大きい乗り物に乗っているときに、こっそりやっています(笑)
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