本当にあった怖い話。マンション管理人に住人の部屋番号を聞く男

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管理員常駐マンションの仕組みを悪用し、管理人から物件の居住者情報を引きだそうとする訪問者も存在するようです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、管理員が実際に経験した「本当にあった怖い話」を紹介しています。

本当にあった「怖い話」

こんにちは!廣田信子です。

マンションの管理員さんをしていた方が、「こんな場合は、どうしたらよかったんですか?」とセミナーの後、質問に来られました。

受付窓口に、

 

「このマンションにお住いの『〇〇さん』のお宅に伺ったんですが、部屋番号をうっかり聞くのを忘れていてどのお部屋かわからないのですが…教えて頂けませんか?

 

という男性が。私が、マニュアル通り、

 

「申し訳ございませんが、個人情報ですので、こちらではお答えできません。ご本人にどうぞ電話でご確認ください」

 

というと、

 

「携帯電話に掛けているのですが、たぶん、私が来るので、準備に忙しいのか、携帯電話に出てくれなくて…。困ったな…。じゃあ、端から、全部のお宅を呼び出すしかないのかな~」

 

…と。私は、全部のインターホンを押されては、居住者に迷惑が掛かると思い、

 

「では、お教えしていいかどうか、こちらで確認しますので、お待ちください」

 

と言って奥に入り、そのお宅に、管理事務室のインターホンから連絡したんです。それが大失敗でした。私は、どうすればよかったんだろうと今も悩んでいます。

…と。その話を聞いて、別に間違った対応じゃないと思うけど、何が問題だったの?と聞くと…

インターホンの連絡に、相手が出なかったので、受付窓口に戻って、

 

「○○さんは出られませんよ、お留守じゃないですか…」

 

と伝えようと思ったら、もう男性はいなくなっていました。あれ~おかしいな…と思ったのですが、日にちを勘違いでもしていて、それに気づいたのかな~と。

 

でも、私はたいへんなことをしてしまっていたのです。

 

その男性の目的は、「〇〇さんがこのマンションに住んでいるかどうかを確かめることだったんです。その男性は、「〇〇さん」のDV夫で、「〇〇さん」は、その夫から逃げてこのマンションに引っ越してきたのだったんです。

 

もちろん、私はそんなことは知りません。

 

DV夫は、何かの情報で、「〇〇さん」が、この周辺にいるらしいと突き止めこの地域のマンションをすべて回って、同じように、「〇〇さん」がこのマンションにいることを知っているかのように言って、管理員さんの反応を見て回っていたのです。

 

私が根負けして、「本人に教えていいかを確認する」といった時点で、DV夫は、「〇〇さん」がこのマンションにいることを確信。それで目的は果たしたので、正体が知られないうちに消えたのです。

 

私は、「〇〇さん」の事情を知らなかったので、自分がたいへんなことをしたことに、その時は気づかなかったのですが、何となく、気になって、一応、こういうことがあったということを「〇〇さん」にメモで伝えたので、今回のことの真相がわかり、本当に青ざめました。

 

警察へ連絡して、マンションの周りを見回ってもらうようお願いしましたが、私のせいで、事件にでもなったらと、「〇〇さん」が無事引っ越しされるまで、本当に生きた心地がしませんでした。

 

警察の周囲のマンションへの聞き込みで、周囲のマンションを軒並み同じように回っていたことも後からわかりました。見るからに、凶暴な感じだったら、私もわかったんでしょうが、ごく普通の人で、ほんとうに困っていたようだったので、私も、突き放し切れなくて…。

 

これまでも、子供や町内会の人が訪ねてきて、部屋番号がわからないというので、ご本人に確認して、教えたことがありましたが、もう誰が何と言ってきても、住んでいるかどうかもまったくわからないように、ポーカーフェイスで突き放すしかない…ということなんですかね。

…と。この話を聞いて、私でも引っかかったかもしれない…とショックを受けました。

何だか、世知辛いようですが、窓口を預かる管理員さんには、こんなこともあるということを知っておいてもらいたいと思って書きました。そして、DV夫やストーカーから逃げている方はぜひ管理員さんにその事情を事前に伝えてくださいね。

こんなことを書くのは、人と人とがますますつながりにくくなるようで、何だか寂しいですが…安全のためには仕方がありません。

image by: Shutterstock.com

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『 まんしょんオタクのマンションこぼれ話 』

【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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