いまや犯罪にも自動音声「ロボコール」。アメリカの電話詐欺事情

 

電話の主は我が家が使用するガス・電気会社からで、毎月遅れなく料金を支払っているので、そのお礼に次の支払いから100ドル(約1万円)割り引くという。100ドルは嬉しい。

えーほんとにー?と喜びながら念の為ガス・電気会社のウェブサイトの自分のアカウントにログインして確認してみる。というのも、何となく怪しいから。

ガス・電気会社が100ドルも割り引くってことは聞いたことがないし、もし本当だったらアカウント内にオファーとして表示されているはずだからだ。

アカウントにログインしてもそういう情報はない。そして、今月半ばに支払う金額は170ドルほど(自宅をオフィスにもしているので、クーラーなどの電気代でだいたい月額150ドル前後)。100ドルも割引きされたら70ドルほどになってけっこうお得、嬉しい。でもだからこそ、ますます怪しい。

近年、日本もそうだと思うが、アメリカでは電話詐欺が頻発している。それこそ電話自体でないようにしたほうが良かったりするほど。あまりにも多いから電話をかける詐欺側もロボットを使って自動で電話をかけたりもしている。

このロボットを使った電話は「ロボコール(robocalls)」と呼ばれ、電話・通信会社のベライゾンによると今年だけでも15億回ものロボコールを防いだとのこと。めちゃくちゃ多い。

そんなわけで無料でロボコールを自動拒否できるようにすると発表。ベライゾンだけでなく他の電話・通信会社も同様の対策をとっている。

ご参考:Verizon automatically enrolling customers in free robocall-blocking service

ロボットに自動音声で電話をかけられても電話を切ってしまえば良いのではないかと思うかもしれないが、その内容が税務署からという設定で税金の支払いが遅延しているとか、申請中の学生ローンが降りなかったため他の方法で申請するか?と聞いてくるものだったり、酷いものには孫が事故にあったというものも。慣れていない人が初めてそういった電話を受けたら騙されるかもしれない。

だからどうやってロボコールを防げばいいかなんて記事も出ているほど、みんなが迷惑しているのである。

ご参考:Scam of the month: How to fight back against robocalls

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