ラーメン屋の店主がウッザいゴタクを並べれば並べるほど、みるみるファンが増えてゆく…。よくありがちなこんな現象、どんなシステムで起こり続いてゆくのでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、そんなラーメン屋店主たちのウザいゴタクが「マーケティング的な観点からは効果的」であるとし、理由を記しています。
どうして、ラーメン店主は“ウザイ”のか?
「スープが気に入らない時は、店を開けないよ」。そんなラーメン店主がいます。それほどこだわりがあるスープなら飲んでみたい、とラーメンファンは思います。やがて、口コミが広がり、行列のできるお店となっていくのです。
実に“ウザイ!”。
いつも同じスープを作れないのは、ヘタクソだからです。裏を読むと、注目されるためのポーズではないのでしょうか?
「うちのスープに合うように、自家製麺でやっている」。
プロである製麺所に頼んだ方が、本当に合う麺を作ってくれます。素人が短期間でプロを超えることはできません。結局は、自己満足でしかないのです。しかし、自家製麺だと言われると、お客さまは“どこか違う”と納得してしまうのです。違うのは当たり前です。素人なのだから。
実に“ウザイ!”。
「ラーメンづくりというのは、ショーと同じ。短いステージのために、何百回何千回と練習を積んで、お客さまの前に出て行く」。
あぁ~“ウザイ!”。
手間ひま掛けて安く提供している、その努力は認めますが、“たかがラーメン”です。「あぁー美味しかった!」となれば、それで良いのです。店主のゴタクはいらないのです。
されど、されど。
このゴタクにお客さまは惹かれます。興味を持ってしまうのです。何も語らなければ、こだわりは見えません。こだわりが見えないと、人は集まらないのです。集まらなければ、口コミも広まりません。つまり、行列もできないのです。どれだけ美味しいラーメンを作っていても、お店は潰れます。
競争の無い地域なら、無口な店主でも流行るかもしれませんが、ライバルだらけのいま、とにかく目立たなければ、競争のステージに立つこともできないのです。確かにウザイ店主たちですが、自己アピールの方法を身につけているのです。見習うべきかもしれません。
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