貧乏人は都心に住めず。加速する二極化ニッポンという地獄絵図

 

社会の未来

日本社会も、徐々に、2つの階層に分離してきている。公的組織の職員と有能なソフト要員を世界から集めた生産性の高い安定企業の社員(今の大企業ではない)、儲かっている企業の経営者と、安定企業に投資する投資家が上層階級になり、それ以外の国民8割の平民階級に分離する。

ポイント通貨でネット上で資金管理ができるので、製造工場も事務的仕事(購買・経理作業と経営コンサルタント、弁理士、弁護活動企画)もAIによる無人化ができるので、平民階級には仕事が少なく給与も低い。企業には、経営者とAIやソフト技術者、商品企画、営業の一部などしか必要がない。

2つの階級では住む地域も異なることになる。都心は上層階級、郊外に平民階級というようになり、台風などの災害に弱い郊外と強い都心というようなことになる。災害復旧時間も都心は数時間で復旧するが、郊外は数週間かかることになる。千葉県の災害を見れば、投資額やメンテナンス要員数が違うので、大きな差が出る。

それと、自然災害が強力で大規模化するなどで、中央集中システムでは投資額や維持コストが大きいが、人口減少で運営組織の予算の縮小化が起きて、投資やメンテナンスができなくなり弱体化している。日本が全体的に貧乏になって日本全体の脆弱化が起きている。

このため、投資額を少なくできるエネルギーや水道、下水などを個人や集落で構築する分散化に向かうことになる。家のゼロエネルギー化などで、技術的な開発が進んでいる。地方都市では、コンパクト・シティー化などで、中心部しか公共交通や公共設備がなくなる。このように、究極の地産地消経済に移行することになる。

上層階級は競争社会のままであるが、政治的優位である圧倒的多い平民階級はベイシック・インカムなどのような仕組みで、社会主義的な社会になり、年金生活者や低所得者を同一システムで管理することになる。社会保障改革で年金を減らすことになると生活保護の数が増えるので、統一した方が良いとなる。

ということで、地産地消社会+上層の競争社会+下層の社会主義社会となるのであろう。

このようなことが、米国のハイインフレと同時並列的に起こってくることが予想できる。

さあ、どうなりますか?

image by: Shutterstock.com

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