台湾の現在と未来について
私が見た台湾の現在は、「統一」を目指す人々も「独立」を目指す人々も共有の発想を持っています。それは、双方とも「一元化」を目指す傾向があるということです。台湾のような小さな島でも、言語や文化など様々な領域にわたって多様性があるにもかかわらず、それを認知し許容する考えが欠けています。そこが台湾の壁ではないでしょうか。共生や衆生などの多様性を守るという精神がない精神的貧困からくるものでしょう。
友人のなかには、民進党のような台湾人政党が最低20年以上続けば、台湾内の多様性がもっと認められるようになるのではないかという意見もありました。これからの台湾は世界の人々と協力し、世界の一員として社会的役割を果たし、国家や国益を超えて貢献することが求められてくるはずです。
「香港の今日は明日の台湾」とは私は考えていません。それはそもそも社会背景が違うからということもありますが、いまの中国が22世紀まで生き残れるとは思えないからです。
人類は今でも様々な課題を抱えています。中国も台湾も「それぞれ」の問題を抱えているのであって、同じ問題を抱えているわけではありません。
image by: 蔡英文 Tsai Ing-wen - Home | Facebook
※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年12月4日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込660円)。
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