カーネギーも気づいていた、人を動かす「作用・反作用の法則」

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部下や子供を指導しようにも、なかなか相手が素直になってくれない…。そんな経験がある方、多いのではないでしょうか。実はこれ、「ある法則」のせいかもしれません。今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では現役弁護士の谷原誠さんが、誰にでもできる「簡単に人を動かす方法」について、物理学の「作用・反作用の法則」を例に取り分かりやすく解説しています。

ヘラクレスとカーネギー

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

「イソップ寓話集」にヘラクレスとアテナという物語があります。次のような物語です。

ヘラクレスが旅をしている時、狭い道にリンゴのようなものを見つけたので、踏みつぶそうと踏みつけました。すると、それは2倍の大きさになったので、もっと力を入れて踏みつけ、棒で殴りました。すると、それはもっと大きくなって道をふさいでしまいました。ヘラクレスが驚いていると、アテナが現れ、次のように言いました。

「よしなさい。それは喧嘩のようなものです。人が相手にしないで放っておくと、最初のままで止まっていますが、相手にして争うとこのように膨れあがるのです」

私たち人間世界にも、物理学の世界と同じように作用・反作用の法則があるように思います。

例えば、子供の頃、自分で考えて「勉強しよう」とするときは、積極的に勉強に取りかかれますが、親から「勉強しなさい」と言われると、反対に勉強したくなくなります。強く言われれば言われるほど、反対の方向の意志が働いてしまいます。

相手を説得しようとするときも、説得しようという態度があればあるほど、相手は自分がコントロールされているような気持ちになり、自尊心が反発します。しかし、自分で思いついたことについては、喜んで従います。

昔、デール・カーネギーも、人間のそのような性質に気づき、説得の極意を語っています。

人間は自尊心のかたまりです。人間は、他人から言われたことには従いたくないが、自分で思いついたことには喜んで従います。だから、人を動かすには命令してはいけません。自分で思いつかせればよいのです。

(デール・カーネギー『人を動かす』山口博訳、創元社)

では、自分で思いつかせるには、どうしたらいいでしょうか?

もちろん、「質問」ですね。質問されると、人は、質問された内容について考え出しますそして、思いついてもらえばいいわけです。

具体的な質問の仕方については、次の本を参考にしてください。

人生を変える「質問力」の教え』(WAVE出版)

今日は、ここまで。

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【著者】 谷原誠 【発行周期】 不定期

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